プルーン  モモシンクイガ

昨日(6月22日)、風のない早朝、午前5時過ぎにプルーンに農薬をかけました。 その後、午前9時過ぎから袋掛けをしました。 農協で300袋買ってきていたのですが、100個程かけ残しが出来てしまいました。 残りの分については、再度農協で袋を早めに求めようと思っています。

我家のプルーンのシンクイムシ類対策は袋掛けと農薬散布を併用しています。 一般的な農薬防除では、6月中下旬~8月下旬若しくは9月上旬まで、10日間隔で10回程の農薬をかける必要があるといわれています。 しかし、我家のプルーンは1本のみで、それに本業でもないのに10日間隔で10回近くの農薬散布は煩雑過ぎるので、手間はかかりますが袋をかけて、その後に7月と8月に1回づつ農薬をかけています。 この方法で、とりあえず、袋をかけたプルーンのほとんどは収穫できています。 しかし、袋をかけてもシンクイムシに食われて落ちるプルーンも出てきます。

今回の投稿は、果実表面に卵を産みつけ、その中を食い荒らすモモシンクイガの生態(生活史)を調べてみました。
モモシンクイガの生活史の模式図は青森県農林総合研究センターリんご試験場の報告書から、説明文は、同試験場と道立農業試験場の報告書から必要な部分を自分なりに理解したつもりで書いています。

図面をクリックすると拡大します。
 越冬した冬眉(休眠幼虫)は、地上面から6cmまでの地中で越冬。
 冬眉から出てきた幼虫は夏繭をつくり、蛹(さなぎ)になる。
 蛹から羽化して成虫(越冬世代成虫)になる。 時期は6月中旬・下旬~8月上旬の長期に渡る。 最盛期は6月下旬~7月上旬。
 羽化した成虫は果実表面に産卵する。 果実内での幼虫期間は26.5日(室内で20℃の条件で育てた場合)で、果実から脱出する。
 8月中旬以前に果実から脱出した幼虫は地中で眉をつくり蛹となる。 眉は0~2cmの深さに存在し、夏繭は地表面の小石、枯葉などに付着してつくられる。
 蛹から羽化し成虫となる。
 第1世代成虫の羽化は7月下旬〜9月上旬の長期に渡る。 最盛期は8月中旬。
 第1世代成虫が生んだ卵は果実内で成長た後、果実から脱出し、繭をつくり幼虫で越冬する。
 7月下旬~8月上旬に羽化した成虫(全体の20%)が卵を産み、果実内で成長し脱出する。その幼虫は繭をつくりそのまま越冬する。

以上が、モモシンクイガの生活史であるが、産卵は6月中・下旬〜9月上旬の3ヵ月余の長期に及ぶ。 実際、我家のプルーンを見ていると、8月上旬から果実が落ち始め、8月中旬〜下旬に最盛期を迎える。 その果実を割ってみると、モモシンクイガの幼虫が存在する果実やそれを食い荒らした後に出した茶色の糞だけが残っている果実を確認できる。

このモモシンクイガの生活史から見えてくるものは、落下した果実はそのままにしないで、家庭ごみで出すなどの処置が必須のようである(越冬幼虫を減らす)。
サクランボの果実につくオウトウミバエの対処法は、被害にあった果実は土中に埋めるのでは効果がなく、水に浸けるように言っているので、モモシンクイガも同様の処置が必要のように思われる。

⇒ プルーン  シンクイムシ

 

 

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