オオバクロモジ(その2)

1-009 市役所前庭2012.10.24
シラカバなど高木で黄葉する樹は多いのですが 、株物では以外に少なく、このオオバクロモジ(クロモジ?)の鮮やかに黄葉する姿は、秋口の庭に彩りを添える貴重な存在のように思えます。公園には全くと言っていいほど植えられていませんし、個人の庭でもほとんど見かけません。もう少し植えられても良さそうな株物です。
1 冬芽
1-017 オオバクロモジ2012.4.30
真ん中に細く先が尖っているのは葉芽です。花芽は葉芽の基部に2~4個つきます。芽鱗(葉や雄しべや雌しべなどを包んでいる)は2~3枚です。
1-131.jpg2012.4.30
これは、北大植物園で撮ったものです。花色が淡黄色なので鮮やかさにかけますが、満開時には株全体が薄黄色で染まります。
1-132.jpg2012.4.30
1-133.jpg2012.4.30
1-067 オオバクロモジ2012.5.15
1-064 オオバクロモジ2012.5.30
 
2 名前の由来
牧野新日本植物図鑑では、
おそらく、黒文字の意味で、樹皮上の黒色の斑点を文字になぞらえたものだろうと思われる。
1-052 オオバクロモジ
これは、オオバクロモジの樹肌ですが、牧野博士が仰る樹皮上の黒色の斑点などはなく、皮目のような白っぽい点々が目立ちます。個体によって、また地域によって変異がでてくるのでしょうか?
3 Data
科名 クスノキ科
属名 クロモジ属
学名 Lindera umbellata(クロモジ)、 Lindera umbellata var.membranacea(オオバクロモジ)
花期 4月末~5月  
分布 北海道(南部)、本州
* Newton 「世界の植物 樹木編」では、北海道におけるオオバクロモジの分布は、積丹半島と室蘭を結ぶ直線の西側となっているので、札幌には元々ない樹ではあります。
*「樹に咲く花」では、オオバクロモジは、クロモジより大型で長さ13cmになる。裏面の脈に沿って淡黄色の軟毛が生える。関東や中部地方では、基本種との中間型も出来ていてはっきり区別できない。と記載されています。葉の大きさが13cmとは相当大きい感じで、市役所の前庭のものは、やはりクロモジかも知れません。葉裏の軟毛は確認していません。

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