エゾニワトコ(その2)

エゾノワトコは、ほかの樹木よりいち早く芽吹き(4月上中旬?)、まだ夏の真っ最中の7月に赤い実を生らせます。何かにつけて早いのです。
1-002 エゾニワトコ2012.4.25
4月下旬には、花芽も大きくなり始めています。
1-024 エゾニワトコ2011.5.28
1ヶ月後の5月下旬に開花します。
1-010 エゾニワトコ 福住桑園通2012.7.22
そして、真夏の7月下旬には赤い実をつけます。
①冬芽
1-RIMG0029(赤字)
・冬芽 葉の付き方は対生。花芽は丸くて大きい。大きさは1cm強~1.5cm弱?
・葉痕 葉痕は大きい(少しピンボケで残念)
・皮目 縦長の楕円形で真ん中に線が入る。
1-025 エゾニワトコ
②名前の由来
牧野新日本植物図鑑 : 語源ははっしきりしない。
樹に咲く花     : 別名のセッコツボクは接骨木という漢名の音読み。ニワトコの枝や幹を煎じて水あめ状にしたものを、骨折などの幹部にあてて湿布すると効果があるという伝承と関係があると思われる。
インターネット   : 和名は、ミヤツコギ(造木、宮仕う木)、またはニハツウコギ(庭つ五加木)が転じたとする説がある。古来、神事に用いた木幣を、ニワトコから作ったので宮仕う木となったとする。接骨木は、中国のトウニワトコ(漢名=接骨木)と似ているため。

③Data
科名 スイカズラ科
属名 ニワトコ属
学名 Sambucus sieboldiana var.miquelii
・小種名 sieboldiana は日本植物の研究者シーボルトの という意味(江戸時代末期に来日し、日本に近代医学を伝えた学者)
・花期 5月中下旬~6月上旬
④余談 分類学上の品種(form)について
ニワトコは小葉の数、形、大きさや果実の色などに変異が多く、多くの品種(form)があるのだそうです。この品種(form)は、通常私たちが使っている、バラやシャクナゲなどの品種(cultivar:栽培品種:人間が作ったもの)ではなく、分類学上の品種で、その意味は、
「自然(野生)状態で、形態などにおいてははっきりと区別できるものの、同じ地域の同種個体群とは生殖的に隔離されていない個体群を指す。植物のみで使われる。」
ということだそうですが、どうも植物分類学で使う品種(form)の具体的なイメージがつかめなくて困っています。
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