カツラ(その8):綿菓子の香り

追記(9月18日木) 下記内容に間違いがありましたので一部訂正します。カツラの香りの元(成分)をマルトースと記していましたが、正しくは“マルトール”でした。
マルトール:着香剤として使う食品添加物。カラマツの樹皮からとる。(栄養・生化学辞典)
マルトールについて簡潔に書こうと思ったのですが、なにしろ化学の知識がないので諦めました。以下のサイトを載せますので、マルトールをイメージしてくだい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB
http://diet-navigate.com/diet-term/20140829-1/
~~以下が当初の記事~~
テレビで、北海道の最高峰大雪山系の山々が鮮やかに色づいてきたことを知らせていました。ナナカマドの赤、シラカバの黄、上空から映し出される眼下の紅葉は、テレビ画面からでもその美しさが伝わってきます。札幌もあと1ヶ月で紅葉シーズンです。樹々の葉色が日に日に抜けて色あせていくのがわかります。粛々と?冬支度を進めているようです。
3連休の初日、13日の土曜日に北区と東区に跨る百合が原公園に行ってきました。 百合が原公園は、25haの総合公園で、7月には約100種類のユリが咲き誇る、人気のある公園です。
http://www.sapporo-park.or.jp/yuri/   ←百合が原公園サイトへ
園内を自転車で周っていると、どこからともなく甘い香りがします。 カツラの香りです。
1-022 カツラ 百合が原2014.9.13
周りを見渡すのですが、カツラらしい樹が見当たりません。そして、その香りが強いのです。 普段 (年に数回)、新緑のときでも、黄葉時でも、カツラの樹に近づくと、その甘い香りはすっーと抜けるように、一瞬、鼻腔を擽るのですが、今回は違います。夏祭りの夜店で漂ってくる香り、綿菓子のあの甘い匂いです。インパクトのある香りです。
1-」2014.9.13
カツラの生垣
上を見上げて探してもカツラらしい樹木が見当たらないので、道路横の植栽に目を移すとカツラの生垣があります。甘い香りは、この生垣から出ているようです。今まで、カツラの生垣に近づいて、甘い香りが鼻を擽ったことはありません。
今回はどうして?、よく見ると、最近、2~3日前?に生垣が刈り込まれたようです。
マツやトウヒなどの枝を切り取ると、その切り口から透明な液(樹脂)がにじみ出てきます。大きな樹でも幹の表面を垂れ流れて固まった白い樹脂をときどき見かけます。あれは、枝が切られたか、害虫によって樹の内部を食害されたか、何かの理由で樹木に傷がつき、その傷口を塞ごうと、樹木が自分の体を守ろうとして出している物質(樹脂)です。
それと同じように、カツラも剪定された枝先を修復しようと出した物質、その物質があの甘い香りを発散させるのではないでしょうか?
それで、、その甘い香りの物質を調べてみました。“マルトース”※1という物質であることがわかりました。これは、水あめの主成分だそうで、下の説明を読んでもなかなかピンとこないのですが、“砂糖とよく似たもの”くらいのイメージなんでしょうか。それが、樹木の大敵である菌類(カビ)の侵入を防ぐ、防御物質(抗菌性物質)としての機能?作用?があるようなのです。しかし、樹木がつくる抗菌性物質(松やに=テルペン類、フェノール類)は、書物を読んでその単語はなんとなくしっているのですが、マルトースのような糖の仲間が抗菌性の働きがあるとは聞いたことがありません。
もし、このことについてご存知の方がいらっしゃれば、教えてきただければありがたいです。
※1 : 二糖類の一つで D -グルコース(ブドウ糖)の二分子からできている。デンプンに麦芽中のアミラーゼを作用させて得られる。化学式 C12H22O11 水に溶けやすい白色針状結晶で,甘味はスクロース(ショ糖)より弱い。水飴の主成分。麦芽糖。

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