ケヤマハンノキ:ハンノキの雄花

先週、先々週の週末は2週続けて荒れた天気でした。しかし、今日(3月17日)は、久しぶりに太陽がまぶしい、気温も6℃前後まで上がって、春が近いと思わせる日でした。今度の水曜日は春分の日(お彼岸)です。北国札幌にも春が近づいてきているようです。
この時期(3月)に公園などに行って、冬芽を近くで見ると、蕾が膨らんでいるもの、葉が開きかけようとしているものなど、静かに春への準備をしているのが見ることができます。しかし、遠くからみると、ヤナギの白い花序が目に付く程度で、ほとんどの樹木はまだ真冬と同じで、芽など動き出しているような気配は見当たりません。
しかし、ヤナギのほかにもう一つあるのです。ハンノキ類の雄花です。
1-021 ケヤマハンノキ2011.2.6
中央の黒っぽい樹木は、真冬のケヤマハンノキです。枝先に小さな粒々が見えます。これは雄花です。まだ堅くしまった雄花です。長さは1.5~2㎝程でしょうか?
1-017 ケヤマハンノキ2013.3.17
それがこの時期になると長く伸び始めるのです。長く伸びるだけでなく、茶褐色の雄花序が変色して赤味を増すのです。目立つのは、雄花の大きさではなく、まだ周りが白い世界の中でその赤さのようです。。
1-022 ケヤマハンノキ2013.3.17
1-020 ケヤマハンノキ2013.3.17
小さな雌花(5mm前後)と長く垂れ下がっている雄花(5~8cm)。
1-044.jpg2011.4.25
4月下旬の雄花(雄花序)です。3月中旬に長く垂れ始めた雄花(雄花序)は1ヶ月かけてこのようになります。
札幌のハンノキ花粉は、その年の気象条件で大きく違いますが、おおよそ3月上旬から5月下旬まで飛散するようです。この雄花(雄花序)は2011年(平成23年)に撮っていますが、この年の飛散時期は3月中旬から5月上旬で、最盛期が4月中旬となっています。ので、この雄花(雄花序)は最盛期を過ぎた、花粉を飛ばし終えた?花のようです。
冬芽 ~ 新葉
1-054 ケヤマハンノキ2011.11.24
名前のとおり、枝と冬芽に毛が生えています。毛のないものをヤマハンノキというらしいです。ケヤマハンノキの冬芽はワックスをかけたような滑らかで光っています。
1-038 ケヤマハンノキ2011.5.5
5月上旬に展葉します。
1-056 ケヤマハンノキ2011.5.22
そして、5月下旬には来年の春咲く雄花と雌花が枝先に出来上がっています。グリーンぽっいのが雄花で、赤っぽいのが雌花のようです。
名前の由来
名前のとおり、ケヤマハンノキは葉や枝などに毛があり、山にも生えるハンノキという意味。
ハンノキについては、
牧野新日本小物図鑑:ハリノキが転訛したものであるが、ハリノキの語源は不明である。古くはハンノキに榛の字をあてていたが、榛はハシバミの漢名である。
そのほかでは、ハリノキの転訛、開墾を意味するハリ(墾)から出たとする説があり。
※ハンノキは空気中の窒素を固定する菌を根に持っているため、昔から肥料木として田んぼの畦などに植えられた。
Data
・科名 カバノキ科
・属名 ハンノキ属
・学名 Alnus hirsuta ちなみに、ハンノキは、Alnus japonica
・花期 3月中下旬?~4月
・分布 日本、朝鮮、サハリン、シベリアなど

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