四季折々に変化する樹木など植物を観察して樹まぐれに日記を書いています。
6月中旬、街中の住宅街でキリの花の出会うと、一瞬その鮮やかさにはっとてしまいます。
2013.6.15 精進川公園
キリは、6月の澄み切った青空に樹冠一杯に薄紫の花を咲かせます。札幌の6月は、ツツジ、シャクナゲ、ライラックなど多く樹木が赤、白 黄色と鮮やかな花を咲かせます。しかし、それらはほとんど株物です。
ナナカマド、ニセアカシア、ミズキ、ハクウンボク、アズキナシ、ホオノキ、サンザシなどこれらの高木は6月に花を咲かせますが、ほとんどの花は白色です。色鮮やかな花を咲かせるのはベニバナトチノキとキリぐらいでしょうか。特にキリは樹高が10mと高くなるので、街中でも遠くから良く見えて目立ちます。そんなこともあって、街中でキリの花に出会うと一瞬はっとすると言うか、思いがけない喜びを感じます。
2013.6.15
キリの花は、葉が展開する前後に花を咲かせます。枝先に15~20cmもある大きな円錐花序をつくり、それを真っすぐ上に立てて薄紫の花を多数付けます。
2013.6.15
2013.6.15
キリの花の寿命は短いようで、円錐花序の花冠にまだ咲いていない蕾がある一方で、最初に咲いた花が地面に落ちています。精進川公園のキリではないのですが、他の住宅地にあるキリの花を今日(6月22日)見に行ったのですが、すっかり花は落ち、茶褐色の花軸だけが残っていました。キリの開花期間は短いようです。
2013.6.15
キリの筒状の花弁外側には細かい毛がびっしり生えています。
2013.6.15
6月中旬に開花して、その2ヵ月後には、来年に咲く花の蕾が出来上がりつつあります。
2011.9.11 森林総合研究所
これは、キリの親木の横から出てきたヒコバエと思うのですが、1年でこれぐらい成長するようです。自分の背丈より高く、2mは超えていたと思います。葉もでかいです。縦横とも50cmはあると思います。
かつて日本では娘が生まれたら、桐の苗木を植え、嫁入りするときには、その木でタンスを作ったと言われています。20年ほどでタンスが作れるほど成長が早い木であることは、これで十分理解できます。
<余談:世界の植物より)>
キリは成長がいちじるしく早いため、その材は日本産の材のうちもっとも軽く、比重は0.27~0.3ぐらい。工作がきわめてやさしく、のり付けもしやすい。年輪がはっきりしており、辺材と心材の区別がない。色はくすんだ白かまたは褐色をおび、木目と光沢が美しい。湿気をあまり通さないうえ、割れたり狂ったりすることがなく、熱の伝導性も少なくて燃えにくい。これら材の性質が、「タンスは桐」と言われる所以でしょうね。
2011.6.12
これはキリの若葉です。葉と葉柄に長い毛(腺毛)が密生していて、指で触るとふわっとします。
2011.6.12

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桐は、街中の駐車場の一角などに大きな葉を広げていることがありますね
以前、桐の実を拾い、種をまいたら発芽してみるみる大きくなったことがあります。
やせた土地でも成長が早いのですね。
桐たんすを知っていても、花を知る人は少ないのでは?
薄紫が、とても美しいのですが、こんなに毛がびっしりと生えているなんて
知りませんでした!!
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おはようございます。
いつもコメントありがとうございます。
キリの種をまくと、
ひと夏で大人の背丈くらいくらいにはなるのでしょうね。
その姿は、
私が森林総合研究所で見た、
樹上の葉に比べると比較にならないくらい大きな葉を
拡げるのでしょうね。
キリの種は、あの殻の中に、数千個の小さな種がびっしり詰まっているのだそうですね。
樹上にあるキリの種子は、
クルミの種のように見えて、
あの1個から一つの芽が出る種と思っていました。