オニグルミ(その2)

 オニグルミはカシグルミに比べると、殻が非常に固く実を取り出すのに一工夫必要です。 しかも、中に入っている量がカシグルミに比べると少なく、その上、中の実は殻に入り組んで入っているため、爪楊枝を使って取り出そうとしても、下手な人がやると実がバラバラになるので、取り出すにはある程度の慣れが必要なようです。そんなこともあって、オニグルミを食べたことがない、知らないという人が多いのではないでしょうか。 しかし、その味はカシグルミに比べて濃厚で風味があり大変美味しいと言われています。
それで、挑戦してみました。 オニグルミの実が落ちるのは9月中下旬からです。 公園などで、オニグルミの実を拾う年配の方をときどき見かけます。私も公園へ行ってオニグルミを20個程拾って来ました。
1-RIMG0091.jpg2013.8.3
左:オニグルミ           果実は房状に数個~多いもので10個以上つける。
右:カシグルミ(テウチグルミ) 1個~3個 2個のものが多い。
※写真中央白くて丸いものは、100円玉
1-019 オニグルミ2014.9.23
左:芝生の上に落ちていたオニグルミ
右:外果皮を除去すると、堅果に黒い繊維状のものがまとわり付いている。 右横の果実はそれを水で洗って取り除いたもの。
1-020オニグルミ2014.9.23
カシグルミの外果皮は無毛でツルツルなのですが、オニグルミのそれは軟毛が密生しています。 手で触ると少しネバネバします。 毛の先端から何か粘つく物質が出ているようです。キシツツジの“ワカサギ”の葉も軟毛が密生していて粘つきますが、手に触った感触はそれに似ています。
クルミ割りに挑戦です。
インターネットのウェブサイトをで調べると、クルミの割り方を話題にしているブログがたくさんあります。 それを読むと プライパンで煎るか網などで焼くと、オニグルミの殻の割れ目が拡がり、そこにドライバーか包丁を差し込んでクルミを二つに割るのが一般的のようです。
大量に食べたい方には、 “和くるみ割り器 ほじくるみん付”などとオニグルミ専用のくるみ割り器もあるようですが、お値段は1セット2,000~3,000円するので、 当方は、とりあえずお金のかからない、プライパンで煎って包丁でクルミを割る方法にしました。
まず、拾ってきたオニグルミを一晩水に漬置きします。 理由は外果皮を取りやすくするためです。外の皮は簡単に取れるのですが、堅果にくっついている黒っぽい繊維状のものは、ザルの中でクルミ果をこすり合わせて落としました。少し手間です。
1-004 オニグルミ2014.10.8
水で外果皮を洗い落としたもの
左:オニグルミ  大きさ:3.0cm×2.5cm  重さ:約7g/個
右:カシグルミ  大きさ:3.5cm×3.5cm  重さ:約13g/個
1-007 オニグルミ2014.10.8
フライパンにかけて弱火で約10分弱煎ると、写真のように、殻の割れ目が拡がります。左側の実の割れ目くらい拡がると、包丁を使わないで、指で割れます
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包丁をクルミの割れ目に入れて、テーブル上で軽く力を加えると簡単に割れます。思っていたよりもに簡単です。 殻を割ると中の白い実(仁)が、少しあめ色になったものと白いものが出てきました。あめ色になった仁は果実に含まれる脂分が溶けたようです。
1-009 オニグルミ2014.10.8
左:オニグルミ、 右:カシグルミ
写真(オニグルミとカシグルミの実の大きさ)では、二つに割った実の大きさ、量が同じように見えますが、オニグルミの実が入っている部分は、奥が浅く狭いので、見た目ほど入っていません。一方、カシグルミは、写真の果実の下の部分に細長い黒いものが見えますが、それをカッターで切ってやると、実全体がごぼっと取り出せます。 オニグルミとはボリュームが違います。
1-011 オニグルミ2014.10.8
オニグルミの実は殻の奥の方に細く入り込んでいる仁をなかなか取り出せません。15~16個のオニグルミの実を取り出すのに爪楊枝が折れてしまって6~7本使いました。 “和くるみ割り器 ほじくるみん付”の“ほじくるみん”が売られている理由が分かります。おそらく、これを使えば初心者でも取り出しやすいのでしょうね。
クルミ関連のウェブサイトを読むと、オニグルミはカシグルミに比べると味は濃厚で美味しいと書かれています。 しかし、実際に食べてみると、、カシグルミはカシグルミの、オニグルミはオニグルミのそれぞれの風味と美味しさがあり、オニグルミが格段に美味しい訳でもありません。我家の名(迷)シェフは、カシグルミの方が食べやすい、どっちか言えば、カシグルミの方が美味しいと言ってました。
一つ言えるのは、オニグルミは、実を取り出すのが手間で、それに実が小さい上に、取り出す時に小さくばらばらになってしまうので、それらをその都度食べていると口に入れる量が少ないためか、味がはっきり分からないということもあります。
初めてオニグルミの実を食べてみましたが、事前情報が期待を大きくしたようです。クルミはクルミの味でした。それでも、来年もオニグルミの実を拾いに行こうと思っています。  “和くるみ割り器 ”の必要性は感じませんが、“ほじくるみん”だけ売っていれば買い求めたい心境です。

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