オオバボダイジュ(その2):冬芽


076 オオバボダイジュ2011.4.10
冬芽は二列互生し、卵形ないし、広卵形で、先がややとがり、長さ5~8mmある。芽鱗は2枚みえ、托葉起源で、帯紫褐色ないし赤褐色をし、軟細毛が生え、外側が小さく内側が大きい。・・・・・・・・。
079 シナノキ2011.4.10
冬芽は二列互生して大きく、長さ7~10mmあり、卵形で、先が鈍く、無毛である。芽鱗は明褐色ないし帯赤褐色をし、つやがあり、托葉起源で、みえる2枚のうち、内側のものが大きい。・・・・・・・・・。
上述は、オオバボダイジュとシナノキの冬芽の詳細(広葉落葉図譜)ですが、実際にオオバボダイジュかシナノキかの区別は、冬芽と枝に蜜毛が生えているかどうかで見分けています。
016 シナノキ 真駒内九円2011.5.17
これは、真駒内公園内にあるオオバボダイジュとシナノキの群植です。5月中旬のちょうど芽吹き時期。夕日で赤く染まっています。わかりづらいですが、芽吹き出して少し緑っぽく見えるのがシナノキ、中央の背の高い、まだ芽吹いていないのがオオバボダイジュのようです。
<余談 その1>
オオバオダイジュは、枝や冬芽に蜜毛が生えているだけではなく、葉裏にも毛が密生していて、新葉の頃の風が少し強めのときは葉が裏返しになり、その白さで、「あの樹はオオバボダイジュだ」と気づくことがあります。
<余談 その2>
オオバボダイジュは上述のとおり葉の裏面が蜜毛で覆われているために白っぽく見えるのですが、この蜜毛が少なくて緑色に見えるのを“モイワボダイジュ”と言うそうです。「モイワ」は藻岩で、札幌中心部からほど近いところにある標高531mの藻岩山のことです。
また、本州には、葉はオオバボダイジュとシナノキの中間ぐらいの大きさで、裏面は粉白色を帯び、まばらに星状毛(蜜毛)が生える、シナノキとオオバボダイュの雑種と考えられている“ノジリボダイジュ”(樹に咲く花)があるそうです。
モイワボダイジュはオオバボダイジュの変種(北海道樹木図鑑)となっていますが、本州のノジリボダイジュのように、シナノキとオオバボダイジュの雑種という可能性はないのでしょうかね?

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