オオバクロモジ:札幌ではあまり見かけない黄葉がきれいな樹

1-015 市役所前庭
2012.10.24
先週、10月末に市役所へ行ったとき、市役所前庭にある黄色い樹が目にとまりました。高さは2~3mの株ものです。株物できれいに黄葉する樹は何だろう?と思いながら、近づいて樹種を確認しようと思うのですが、生垣があってその樹に近づけません。
1-009 市役所前庭
中央の黄色の樹がそれです。市役所の地下にある食堂から撮っています。背後の黄葉している高木はハルニレです。
2012.10.24
1-017(赤字)
2012.10.24
地下食堂から再度、道路に戻って、倍率を高くして撮ってみました。冬芽の形や左右の丸く膨らんだ蕾(花芽)の形態からオオバクロモジではないかと思ったのですが、確信が持てません。庁舎管理課へ行って尋ねてみると、前庭を管理している造園会社に確認して、後日連絡するとの返事をいただきました。 二日後に連絡があり、クロモジとの回答でした。
1-018(赤字)
2012.10.24
樹木図鑑「樹に咲く花」では
クロモジ:クスノキ科クロモジ属(Lindera.umbellata)
分布:本州(東北地方南部以南の太平洋側、瀬戸内海側)、四国、九州(北部)
葉:長さ5~10cm、幅1.5cm倒卵状長楕円形
オオバクロモジ:科属は同じ(Lindera.umbellata var.membranacea)
分布:北海道(渡島半島)、本州(東北地方以南の日本海側)
葉:クロモジより大型で長さ13cmになる。
備考:関東や中部地方では基本種のクロモジとの中間型もできていてはっきり区別できない。
オオバクロモジは、東北地方から北海道南部に分布しているクロモジの変種で、葉はクロモジより幾分大きくなる樹のようです。分布から考えると、市役所前庭の樹はオオバクロモジのように思いますが、樹に咲く花で書いているように、中間型ができていてその区別がで難しいようです。いずれにしろ、クロモジの仲間であることには変わりありません。
1-067 オオバクロモジ2011.5.15
花は、5月中旬に開花し、下旬頃まで咲いてます。葉が展開すると同時に開花し、淡黄緑色の小さな花が集まって咲きます(散形花序)。雌雄異株です。

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オオバクロモジ:札幌ではあまり見かけない黄葉がきれいな樹」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    オオバクロモジ(?)の黄葉、きれいですね。
    レモンイエローというのでしょうか、ブナ科落葉樹の黄葉とは一味違う色合いですね。
    こちらの地方では、クロモジは標高600m以上でよく見かけます。
    落葉樹が多いとさらに低海抜地にも出現することがあるそうです。
    ただ、ケクロモジ、ウスゲクロモジなどの変種も自生しているので、ややこしいです。

  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    いつもコメントありがとうございます。
    樹木図鑑「樹に咲く花」を見ると、
    クロモジの仲間は種類も多く、
    特に、中国地方はいくつかの種類の分布域が重なっていて、
    種類を特定するとき、
    クロモジだけでは話が済まなさそうですね。
    少し大変なような、うらやましいような・・・・・

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