プルーン(その3):プラムとプルーンの違い

「花も葉っぱもよく似ているけどプラムとプルーンはどう違うの?」と問われると、この2種とも自宅の庭にありながら、なかなか答えが出てきません。うっぅーんと悩みながら、「同じバラ科で、食べるとみずみずしくて甘酸っぱくておいしいのがプラム、カリフォルニア産のドライフルーツとして売られている、鉄分の多いのがプルーン」とこれぐらしか頭に浮かんできません。それで、調べてみました。受け売りの情報ですが簡単にまとめてみました。
プラムは、江戸時代後期~明治時代にかけて日本スモモの優良品種がアメリカに渡り、そこで品種改良された後に、今度は「プラム」という英名で日本に移入されたもので、プラムとスモモは同義語です。
スモモ(プラム)には、①中国原産の日本スモモと②西洋スモモ(ヨーロッパスモモ)があります。
①日本スモモは、「古事記」や「日本書記」に李(スモモ)の名で出ており、古い時代から栽培されています。江戸時代には各地で栽培されていて、明治時代になって、「牡丹李」(甲州)や「寺田李」(京都)などの優良品種が出てきます。そして、大正時代に「サンタローザ」、「ビューティ」といった品種が導入されています。これらは、明治時代にアメリカに渡り改良された後に日本に戻ってきたものです。
現在、スーパーなどの店頭で見られるスモモ(プラム)の品種は、日本で改良された大石早生や太陽、アメリカに渡り品種改良されたソルダム、サンタローザなどが代表的なものです
②西洋スモモ(ヨーロッパスモモ)
プルーンは、西洋スモモの中でも干しスモモ(ドライプルーン)に適する品種のことを言います。
※西洋スモモ(Prunus domestica):コーカサス南部からイラン北部の原産で、ヨーロッパへはローマ時代に入り、夏季に乾燥する地中海沿岸部地域を中心に栽培されている。多くの品種の親となっており、乾果および加工用の品種が多く、貯蔵用果実をとる目的で栽培される。(「世界の植物」より)
プルーンは乾燥したプラムです。全てのプルーンはプラムから出来ますが、プラム全てがプルーンにはなりません。種(たね)のついたまま乾燥させて発酵しないプラムだけがプルーンとなります。しかし、全てのプラムがそうなるわけではありません。(カリフォルニアプルーン協会のホームページより)
1-053 プラム スピノーザスモモ(赤字)2012.5.27
スピノーサスモモ:株高は約1.5m。果実は直径1.5cmほどの小さなスモモ。原産地は北アフリカ、ヨーロッパ。食べてみるとひどく酸っぱくえぐみがある。これもプルーンになるセイヨウスモモの一つなのでしょうかね。
1-062 スピノーサスモモ2012.9.29 森林総合研究所

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