宿根草花壇 百合が原公園(その1)

先日、百合が原公園の園路を歩いていると、そよ風に乗っていい香りが漂ってきました。シナノキとすぐわかる甘酸っぱいようない良い匂いです。 7月上旬はシナノキやオオバボダイジュの花が満開をになる時期です。
2022.7.7
百合が原公園、園路沿いのシナノキの大木
シナノキ ⇒ 甘酸っぱい香り

<宿根草花壇;ボーダー花壇>
2022.7.7
園路沿いに植栽されているバラ(シュラブ ローズ)の先にブナの高生垣

百合が原公園緑のセンター(大温室)の裏側(東側)にロックガーデンがあります。 その東側に、縦10m✕横50m、高さ4m程の長方形をしたブナの高生垣があり、その中に写真のボーダー花壇(帯状の細長い花壇のこと)が設けられ、外国産の宿根草が45種程植えられています。写真には写っていませんが、芝生地の中央付近にベンチが2つ設置されていて、じっくりと鑑賞できるようになっています。 このボーダー花壇は6月下旬から8月にかけてが見ごろです。

2022.7.3

2022,7,3
アスチルベ
日本にはチダケサシやアワモリショウマが自生していて、それらをもとに主にヨーロッパで改良育種されたのがアスチルベのようです。 個人の庭でもたまに見かけます。アスチルベは、そんなに大きくならずにコンパクトな草姿が魅力的なので、集団で植えるより、単独の方がその草姿が引き立ちます。
2022.7.3
ペンステモン ジキタリス
ゴマノハグサ科、ペンステモン属(イワブクロ属)。主として北アメリカに分布する多年草または低木で、約250種あり、うち1種イワブクロが本州、北海道を含む東北アジアに自生する。園芸品種は1年草として種子っ増殖されるが、他はすべて多年草で、なかには耐寒性のないものもある。(園芸植物大辞典)
※1;近年の遺伝子解析による分類(APGⅢ)では、ペンステモン属はオオバコ科ツリガネヤナギ属
※2;上文に「なかには耐寒性のないものもある」とあるが、これは関東以西の話で、札幌では「耐寒性のあるものもある」が適当のように思われる

ペンステモン属の花の形態は、下の花弁が上の花弁より大きく、うけぐちを連想させる花です(花冠は管状で先が2唇形となる 園芸植物大辞典)。

百合が原公園にペンステモン属の花がもう1種植えられていました。
2022.7.7
ペンステモン バルバツス

2022,7,3
カンパニュラ ツラケリウム
カンパニュラ属(キキョウ科ホタルブクロ属)は、北半球の主として温帯から亜寒帯にかけて約250種が分布し、とくに西アジアから地中海沿岸地方に多い。ヨーロッパには多くの種が分布し、古くから栽培されていて重要な花卉となっている。多くの種は夏に冷涼乾燥する気候を好み、高温多湿の日本では栽培しにくいものが多い。(園芸植物大辞典)
カンパニュラ属は、上文にあるように、関東以西では栽培し難いものが多いようですが、札幌では6~7月にかけて、キキョウをはじめ多くのカンパニュラ属の花を見ることができます。しかし、カンパニュラ属であることは分るのですが、残何ながら、正確な名前(種)を判別することができないものが多いのです。 写真のカンパニュラ ツラケリウムも、個人の庭に植えられているかも知れません。
2022,7,3
フロミス ルッセリアナ
シソ科フロミス属。地中海沿岸から中央アジアにかけての乾燥気候下に種類が多く、約60種が知られている。(園芸植物大辞典)
初めてみました。この花の特徴は、クリンソウのように花を輪生につけ段状に咲かせることです。

2022.7.3
アリウム セルヌウム
ユリ科アリウム属(ネギ属)。本属の植物は全体で400種近くあり、北半球に分布している。地下茎をもつか、鱗茎をつくり、線形、円柱状または幅広い扁平な葉を根出する。(園芸植物大辞典)
アリウムはラテン語でにんにくを意味します。身近な野菜ではタマネギ、ネギ、ニンニク、ラッキョウ、札幌の家庭菜園で見られるアサツキやギョウジャニンニクもこのアリウム属(ネギ属)の仲間です。
写真のアリウム セルヌウムは北アメリカの原産。この種のおもしろいところは、タマネギにしろギョウジャニンニクにしろアリウム属の花は、小さな花を多数つけて球形状になるのですが、この種は垂れ下がって咲くことです。

2022.7.3
サルビア ネモロサ
シソ科サルビア属。温帯、熱帯を通じて500種以上が広く分布しているといわれ、とくに地中海沿岸、およびメキシコが多い。多くは半耐寒性の一年草または多年草で、ときに亜低木、低木になる。(園芸植物大辞典)
サルビア ネモロサは、同大辞典には記載がなく、ネットで調べると、
中部ヨーロッパ、西アジア原産のシソ科サルビア属(アキギリ属)の宿根草サルビア と書かれています
サルビアと言えば公園の花壇や街路樹の下に植えられているあの真っ赤な花を咲かせるサルビアですが、正式名(学名)は、サルビア  スプレンデンスで、南アメリカ原産の熱帯性サルビのようです。

 

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