フジ  立木仕立て

今、公園や個人の庭でヤマツツジの赤橙色が目を引きます。 それとちょうど同じこの時期にフジが満開を迎えています。
2020.5.25
写真は立木仕立てのフジ。
写真を撮ろうしたときに、この庭の所有者、70才半ばくらいと思われるご主人が車で帰宅したところだったので、このフジについて尋ねてみました。
「木立仕立てで、きれいに咲いていますね。」
「2年も剪定しないと、つるが暴れてもさもさになるのでね」
と答えてくれました。続けて、
「昔はフジが咲くのは6月に入ってからだったのに、今は5月に咲くようになった。」
「根元の幹を見ると、この樹は古そうですね、どれくらい経つのですか?」
「私の前に住んでいた人のときにはこの樹はあったそうなので、おそらく100年は経つのではないか」
と話してくれました。
2020.5.25
根元の樹肌はゴツゴツとしていて古そうに見えるのですが、幹径は100年は経つという割にそれほど太くありません。 幹の断面は縦長の楕円形、長い方で20cmくらいです。 おそらく、この樹姿(樹高約3.0ⅿ)を維持するために毎年剪定されるので、幹も太れないのでしょう。
2014.6.2
写真は、平岡樹芸センターのフジ。 樹高は7~8ⅿ

フジ:北海道で一番古いフジ

<余談>
札幌市内の公園等公共施設で多くの藤棚を見かけます。 しかし、まともに花が咲いているものはあまり、ほとんど見かけません。 理由は剪定をしていないからです。 上述のご主人が言っているように、毎年剪定をしないと藤棚は藪のようになって、花は全然咲かないのです。
フジは成長が旺盛で、ツルを剪定しないで放置すると栄養成長を優先し花芽が出来にくくなります。 さらに藤棚のツルが混んでくると内部に陽が当たらなくなり、それが原因で花芽が出来なくなるのです。 フジの花をとりあえず咲かせるには、雑誌に紹介されるような見栄えのするものでなくてもとりあえず花を咲かせるには、毎年の剪定は必須なのです。

 

 

 

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