袋掛け プルーン、ナシ、リンゴ

2019.6.29
6月26日の早朝に果樹(プルーン、リンゴ、洋ナシ)に農薬を散布した後に袋掛けをしました。 その目的は果実に卵を産み付け、その卵から孵った幼虫が果実の中に入って食害するシンクイムシの侵入を防ぐためです。

以前は農薬をかけるだけでとりあえず収穫できたのですが、4年くらい前?からシンクイムシの食害により、ほとんどの果実が落ちるようになってしましました。 それでやむなく昨年から袋掛けをするようになったのです。

このプルーンの樹齢は約30年。 樹の大きさは、高さ:約3.5m、樹幅:4. 5m ✕3.0m。幹径は13~14cm。

このプルーンに約600枚の袋をかけました。 昨年は300枚程。 昨年と同様に摘果して、果実と果実の間隔も昨年と同様にしたつもりなのですが、どういう訳か2倍になってしまいました。 1時間に約100枚ほど袋かけができるので、1日2時
間程 作業して3日かかりました。
2019.6.29
写真左:左の袋がリンゴ、ナシ等大きめの果実用(13.5㎝×11.0㎝)、右の橙色の袋がプルーンやプラムなどの比較的小さめの果実の袋(10.5㎝×8.3㎝)。 この袋は3辺がのり付けされていて、1辺が開いています。 その辺から袋に果実を入れて、長辺の1つに3cm程の細い針金が入っていて、それで空いた辺を折り曲げてシンクイムシに卵を産み付けられないように閉じるのです。
2019.6.29
洋なし、品種はブランディ。 樹齢は20年強。 高さ:3m弱、樹幅:3m強、幹径:8cm。 今年はどういう訳か着花数が少なく、この樹に30個ほど袋をかけました。 上に伸びる枝が多いようなので、白い紐で下に引っ張って、枝を横に伸ばして花芽が出来やすいようにしています 。  2019.6.29
リンゴ、品種はふじ。 苗木を植えて5年目。 今年初めて2個の花が咲き、1個だけ着果しました。 それに袋をかけました。
植栽時に植穴に堆肥などを入れていないので成長が遅いようです。 樹を大きくしたくないので、夏剪定よりも早く、この時期に枝透かしを兼ねた剪定をしています。 それでも、おそらく花芽はできて来年花が咲き、10個くらいは袋掛けができると思っています。 地面に落ちている枝葉がそれです。

 

 

 

ウダイカンバ  キノコ

2015.10.4
今から4年前、正確には3年8ヵ月前に、北大植物園の樹木園の園路傍で見つけました。 樹幹中央に4か所キノコが着生しています。 一番上段にあるキノコは直径が30cm以上あると思われる 普段見かけない大きさのもので、珍しいと思ってカメラに収めました。
2014.10.4
このキノコは、上の写真に写っている一番下のキノコです。
キノコが着生している樹木はウダイカンバ。 キノコの種類はサルノコシカケの仲間で、ツリガネタケ?でしょうか? はっきりはわかりません。 2019.6.6
そして、今日(2019年6月6日)、ウダイカンバの変わり果てた姿での再会。  2019.6.6
4年前には無かった地際近くにキノコが着生。 直径は約50cm。 3年程でこの大きさになるようです。 こちらの方はよりツリガネタケらしく見えるのですが、やはり判りません。
緑化樹木腐朽病害ハンドブックによると、
子実体(キノコ)は多年生、坐生、小型と大型の2つのタイプがあり、小型は蹄形~釣鐘形、幅2~5cm、厚さ2~5cm程度、大型は丸山形~扁平な円形、幅は最大70㎝、厚さ30cmに達する。
と書かれているので、これは大型タイプのような気がします。 ちなみに、小型のツ
リガネタケは、

2013.9.1
キノコが着生している樹はケヤマハンノキ。

話が逸れてしまいましたが、キノコの着生していた樹木、ウダイカンバは昨年9月5日、地震前日に北海道を通過した台風21号の強風でバッサリと折れてしまったのでしょか?
このツリガネタケと思われるキノコは、植物で言えば花、生殖器に相当する部分で、樹樹幹内部に菌糸を張り巡らし、セルロースやリグニンなどできている硬い細胞壁を分解して栄養を得ています。 なので、これだけ大きいキノコができるということは 樹幹内の組織はボロボロになってまっていたのでしょう。 それが原因で、昨年9月の30mを越える強風でバッサリと折れてしまったようです。

<ウダイカンバ>
ウダイカンバはシラカンバ(シラカバ)と同様に札幌周辺の自然林に普通に見られる樹種ですが、札幌市内の公園に植えられているものはほとんどシラカンバです。
ウダイカンバはシラカバに比べて葉が一回り大きいことと、樹皮は白色ではなく少し灰色がかっています。

2014.6.1 ウダイカンと思われる樹(遠くから撮っているので)

ウダイカンバは落葉高木で、高さ30m直径1mくらいにまでなる。 樹幹は広葉樹のうちではまっすぐな方で、枝下が長い上、樹幹の断面も正円に近く、見るからに形質のよい感じがする。 樹皮は灰白色、帯黄色などで、ほぼ平滑で、横方面にはげる。 はっきりとした横長の皮目があり、サクラにやや似ている。肥沃な日当たりのよい土地に生える。 裸地や森林が破壊された所に最初に生えてくる、いわゆる陽樹。(森林総合研究所北海道支部が発行している資料より)

マカバは樹高30m、胸高直径が1mほどになる大きな木です。別名であるウダイカンバは漢字で「鵜松明樺」と書き、鵜飼が松明として好んで使っていた事が名前の由来とされています。 乾燥後は反らず、狂いも少ない為、非常に安定した木材だと言えます。 マカバは加工性が高い為、切削やカンナがけなども容易に行う事ができます。また、接着に関しても油分が少ないので簡単に接着する事ができます。
強度は高く、広葉樹の中でもそこそこの硬度を持っており、硬さが必要な箇所にも使用可能です。磨耗にも強いので建具の材料としても向いています。
耐久性に関しては腐蝕しやすいという性質を持っているので、屋外で使用する場合などは、表面に何らかの処理を施した方がよいでしょう。

マカバ(ウダイカンバ)は北海道などでは「広葉樹の女王」と呼ばれる事もある木で、その外観は気品に溢れています。 マカバは主に家具材、フローリングなどの内装材、ドアなどの建具などに利用されます。 また、ピアノのハンマーなどの楽器の材料や、変わった所では世界大戦期の日本で航空機のプロペラの材料や外板としても用いられていたようです。特にマカバで作られたプロペラは高性能であったと言われています。
(ウェブサイト:木材博物館より)

中島公園にあるコンサートホール キタラには、このウダイカンバ(マカバ)が使われていると聞いたことがあります。

 

 

 

ハンノキ  円山公園

2014.4.19
北1条通を都心部(東)に向かって歩き、北海道神宮の鳥居を通り過ぎて少し歩くと円山公園へ行く入口があります。その近く、円山川沿いにハンノキが生えています。 写真は北1条通側から撮っています。 樹高は10m強、幹径は80cmくらいある立派な樹です。
2014.4.19
今から50年以上前?、私がまだ10代の頃見た田んぼの畔に整然と植えられているハンノキとその田園風景が記憶に残っていて、それらのハンノキはほっそりとした真っすぐな幹に樹冠の上部にだけ枝葉をつける特徴的な樹姿でした。 そんな記憶が強く残っているので、初めて円山公園内に生えているハンノキを見たときは、枝ぶりはハルニレのように太いものがニョキニョキと四方に伸びているし、自分の思っているハンノキとは全くイメージが違い、ハンノキってこんなに太くて立派な樹になるのか?、この樹は本当にハンノキ?と疑問に思うくらい堂々したものでした。 とりあえず枝先のまだ展葉していない芽を再度確認して、これはおそらくハンノキだと。 さらに、夏場の葉を見て、ハンノキだと確信しました。
2011.10.9
ハンノキと同じ仲間のケヤマハンノキは公園樹や街路樹は元より身近な自然林ではよく見かける樹木ですが、ハンノキは札幌市内でほとんど見かけません。 ハンノキは湿地帯に生える樹木なので、石狩川の河川敷(マクンベツ湿原等)、札幌市郊外の比較的湿地帯が残っている場所(星置緑地等)や自然林でも川沿いの湿地帯には生えているのでしょうが、札幌市の市街地ではほとんど見かけないです。

北大植物園で発行している ‘ 植物園だより ’ に園内に生えているハンノキについて、「絶対絶命!ハンノキ」という題名でハンノキの衰退について書かれています。

ハンノキは湿潤で肥沃な土壌を好んで生育する木です。 北大植物園とその周辺は、もともと水がたくさん沸いていて湿潤なため、ハンノキを含むハルニレ、ミズナラ、ヤチダモなどが生える森が広がっていました。 しかし、周辺の開発・都市化により泉が枯れてしまい、地下水が下がり、現在の植物園の池はポンプアップによって水位を保っています。

そのため、特に水分を好むハンノキの生育に適した環境が減り、北大植物園のハンノキは、1976年には107本ありましたが、2009年には29本まで本数が減ってしまいました。 ハンノキはこの30年間、他の種類と比べて本数が減っているだけではなく、直径が10cmを越える太さの新たな若木が生えてこないという問題があります。 本数が減っている他の種類の木では、多くはないものの新しい若木が現れていますが、ハンノキの子供たちだけが見つからないのです。 今残っているハンノキはタネをつけていますが、なぜか子孫が出てきません。 ハンノキは洪水や台風などで裸地が形成されると、発芽・成長するといわれています。 泉が枯れ、自然の小川がなくなった北大植物園では、もう洪水が起こることはありません。 このような絶体絶命のハンノキを救おうと、本園では2009年に園内湿性園のハンノキから種子を採り、苗を育成してきました。 また、日当たりや水辺を好むハンノキの植栽予定地とした幽庭湖の水辺環境整備を行ってきました。 2014年7月初旬に、ハンノキを含む湿性林の復活を期待して幽庭湖の水辺に植栽しました。 どうにか絶体絶命のハンノキを救おうと考えています。 ハンノキは園内中央の湿性園で観察することができます。
(植物園だより シリーズ⑯ 北大植物園の森の変化)

今から150年以上前、北海道の開拓が始まる前、現在のJR函館本線沿いの都心部は、ちょうど豊平川の扇状地の縁に当たり、北大植物園のようにあちこちで水が湧き上がる湿性地が多くあった場所のようです。 そこには円山公園の堂々たるハンノキのようなものが札幌都心部とその周辺のいたるところに生えていたのでしょう。 今ではそのような樹を見ることはできません。 再生することもほとんど不可能です。 その意味で、円山公園のハンノキは非常に貴重な存在で、現在は衰退するなどの症状は認められないようですが、それでもとりあえず、この樹木の存在とその意義は認識する必要があるように思えるのです。

 

 

 

 

エゾヤマザクラ  てんぐ巣病

エゾヤマザクラはもうすっかり葉桜になって、いまちょうどサトザクラ(ヤエザクラ)が見頃を迎えています。
2019.5.12
写真は、石山緑地(南区)の一番南側、石山2号線沿いに列植されているエゾヤマザクラです。 普段見かけるエゾヤマザクラに比べると花つきが悪く、見頃を迎えている割には 本来の美しさに欠けます。 樹高は8m前後、幹径は20cm。

ここのサクラは平成6年の春に、公園樹や街路樹に植えられる規格(樹高3m、幹周12cm程)のものが植えられているので、樹齢は35年くらいでしょうか。 この場所は道路の両サイドが高くなっていて、そこに高木が生えているために朝は10時頃まで、午後は3時を過ぎると日が射さなくなり、この場所に来ると少しひんやりとします。 このような環境のためか、植栽後25年を過ぎたサクラにしては細身というか、元気がないように見えます。

そんなサクラにてんぐ巣病を見つけました。
2019.5.12
3~4年前にはこの病巣を見ていないというか、今春初めて気づいたのです。 20本?程植えられいますが多くのサクラにてんぐ巣病がついています
2019.5.12
てんぐ巣病に罹って、その重みで枝がたわんでいます。 葉は出ていないので、おそらくこのほうき状の枝は枯死したのでしょう。

エゾヤマザクラ 2019.5.13
てんぐ巣病がついている枝にはほとんど花が咲いていません。

<サクラ類てんぐ巣病>
病原:Taphrina wiesneri(Rathay) Mix
病張:一部の枝が異常に多く分枝し、樹冠の一部が鳥の巣状やほうき状になる。 てんぐ巣の基部は小さなこぶ状に膨らむ。 罹病枝上の葉は小形で少し縮れ、葉裏がやや粉白色(病原菌の子実層)になったのち、早期に褐変落葉する。 てんぐ巣部分はすぐには枯死しないが、いずれ枯死し、病巣の多い激害木は衰弱する。 また、罹病枝は花を着けないため観賞価値が著しく損なわれる。
備考:てんぐ巣部のこぶ状の部分を含めて幹部を切り取り、焼却する。 切り口にはチオファネートメチルペースト剤(トップジンMペースト)を塗布する。 エゾヤマザクラ、ソメイヨシノ、カスミザクラ、サトザクラなど多くのサクラ類に発生するが、ソメイヨシノは特に罹病しやすい。

(北海道 樹木の病気・虫害・獣害)

<てんぐ巣病>
てんぐ巣病(てんぐすびょう)とは植物病害の一種で、植物(多くは樹木)の茎・枝が異常に密生する奇形症状を示すものの総称である。高い木の上に巣のような形ができるためこの名がある。英語ではwitch’s broom もしくはwitches’ broom(魔女のほうき)という。
直接の原因としては、植物ホルモンの異常が考えられる(と考えられている)。通常は、頂芽から出るオーキシンがその下の腋芽の生長を抑えている(頂芽優勢)。しかしオーキシンに拮抗するサイトカイニンの量が多くなると、多くの芽が一度に生長することとなり、天狗巣症状が現れる。
これを起こす原因は様々で、菌類、昆虫、線虫、ファイトプラズマ、ウイルスなどがある。特に子嚢菌類タフリナ科に属するサクラのてんぐ巣病菌 (Taphrina wiesneri) がよく知られる。日本では、他にバッカクキン科の糸状菌・タケのてんぐ巣病菌 (Aciculosporium take) もタケノコの生産に支障をきたすために問題化している。
(ウィキペディア)

 

 

 

ハクモクレン  満開

2014.4.29
北大植物園 バラ園の北側で咲いています。 樹高は11~12mくらいあるでしょうか? 自然樹形の大きなハクモクレンです。 右の高木はイタヤカエデ。 ちょうど黄色の花が満開です。
2014.5.4
南区真駒内、個人の庭に植えられているハクモクレン。

 2013.5.25
ハクモクレンはキタコブシと同じ仲間のモクレン科。 上品で豪華に咲く点ではキタコブシに優ります。 樹冠下に近づくと甘い香りが漂ってきます。 しかし、花が終わる頃に花弁が褐変し、地面に落ちて辺り一面は枯褐花弁で埋め尽くされます。 これがハクモクレンの残念なところなのです。

上の写真の花弁数は7枚見えていますが、ハクモクレンの実花弁数は9枚です。 外側の3枚ががくに当たる※花被片と呼ばれるもので、内側の残り6枚が花被片(花弁)になります。

花被片(かひへん、Tepal)は、植物の花被を構成する要素の一つ。外花被(がく)と内花被(花弁)を含む。通常、花弁と萼が形態的に類似する、あるいはほとんど区別できない場合に、それらをまとめて花被片という。
花弁と萼が、花被片として区別できないという特徴は、祖先的な植物の特徴であると考えられている。例えば、植物の中で最も昔に分化した分類群のひとつと考えられているアルボレラは花被片をもち、花弁と萼は明確に分化していない。
花弁と萼の区別がはっきりしない花被片を持つ植物は、主に単子葉植物でよく知られている。例えばチューリップやユリは、花弁と萼が形態的に非常に類似する。
(ウィキペディアより)
花被片をもつ植物は、被子植物の進化の中ではキク科やバラ科に比べるとずっと初期に分化した植物で、隕石の衝突により恐竜が絶滅する以前の中生代白亜紀(1億4500万年~6,500万年前)には出現していて、その形質を残したまま激変する地球環境に適応しながら1億年以上生き残ってきた植物のようです。

2019.5.4
ハクモクレンの街路樹。 樹高は3.0~5.0mくらい。 ちょうど見頃を迎えています。 場所は北2条西7丁目。 ハクモクレンの街路樹が並んでいる歩道側が北になり、カデル2・7の建物が建っていて、その西側に北大植物園があります。