エゾウコギ(その2):冬芽

エゾウコギ:冬芽
1-083.jpg2011.4.10
短枝についた冬芽(頂芽)。 冬芽は、大きさは5mm~1cm弱?で円錐形をしており、色は少し赤紫色を帯びた褐色。
1-017 エゾウツギ2014.9.14
若い枝に5~6mm?のトゲが密生する。 幹や枝が古くなると、そのトゲもなくなる。
<余談:トゲ>
トゲのある植物(樹木)といえば、ニセアカシアやバラを思い浮かべます。そのほかでは、ハリギリ、タラノキ、メギ、ヒロハヘビノボラズ、エビガライチゴ、サイカチ、ボケなどがあります。 これらの植物は、それぞれ自生している場所(環境)に適応するためトゲを発達、進化させたのでしょうが、その大きな要因の一つとして、捕食者の動物などから自分の体をを守るためといわれています。 また、サボテンは、水の極端に少ない砂漠で生育しているため、、水分の蒸散を抑えるために葉をトゲに進化?させたようです。
植物のどの部分がトゲに変化したかは、以下のように分けられるようです。
(1) 茎針(thorn) – 茎や枝が変形して生じる構造。
(2) 葉針(leaf spine) – 葉や托葉、葉柄が変形して生じる構造。
(3) 刺状突起体(prickle) – 毛と類似するが、より粗いものを指す(バラのトゲなど)。茎の表皮や樹皮から生じる構造
(ウィキペディアより)
ちなみに、(1)に該当するのが、サイカチ、ボケ、(2)はニセアカシア、(3)はバラ、タラノキ だそうです。
それでは、エゾウコギは、何のために?、どの部分が変化してトゲになったのでしょうかね?
どの部分が変化してトゲになったかについてはわからないですが、何のために?という部分については、シカなどの動物から自分の身を守るためでしょうが、 あの密生して生えているトゲを見ると、エゾウコギが北海道東部~樺太という極めて寒い地域に自生しているので、寒さを防ぐために細かいトゲを付けたのではないかと 思ってしまします。

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エゾウコギ(その1):知事公館の片隅に

エゾウコギは、接待や宴会など飲む機会が多いサラリーマンの方には良く知られている名前です。二日酔いを防ぐために前もって飲んでおく錠剤や、高価なものなら1本1,000円以上もする栄養ドリンク剤、滋養強壮剤などの商品の主要成分として、エゾウコギが入っています。これらの医薬品として使われる部分はエゾウコギの根皮だそうで、刺五加(しごか)または五加皮(ごかひ)という生薬名があります。
しかし、このエゾウコギ、名前にエゾ(蝦夷)と付いているのですが、札幌市内にある公園や藻岩山など身近な山でも見たことがありません。北大植物園の潅木園や森林総合研究所など研究機関に行けば見ることができるのですが、普段、ほとんど見る機会のない植物です。
でも、別に一箇所、エゾウコギが植えられてる場所を見つけました。それは、中央区北1条西15丁目にある知事公館園内の片隅です。洋風な白壁が印象に残る建物(知事公館)の西側にあります。大きなホウノキの近くでひっそりと佇んで?います。
005 エゾウコギ2014.8.9
高さは2.5mくらいでしょうか。庭木として仕立てられているので、端正というか、すっきりした樹形になっています。
012 エゾウコギ 知事公館2011.5.22
ちょうど芽が膨らみ始めている時期です。
028 エゾウコギ2013.5.18
新葉が展がり始めています。白い葉脈が目を引きます。
036 エゾウコギ2011.5.22
新葉時には、鋭い鋸歯がはっきりとわかります。
051 エゾウツギ2011.7.3
蕾。
RIMG0071.jpg2012.8.3
5葉の掌状複葉。

042 エゾウコギ2012.7.21
ネギの仲間と同じような散形花序。淡黄色の小さな花を多数つけます。
024 エゾウコギ2013.9.29
9月には直径5~6mmの黒い実を多数つけます。 黒い実の上に赤いものが見えますが、カメムシでしょうか?

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