ヤチダモ  冬芽

2020.12.31
冬芽は、対生して、暗褐色ないし黒褐色をし、ほぼ無毛ないし短軟毛が生え、葉柄起源の1~2対の芽鱗につつまれる。 ときには、冬芽は対生ではなくて、亜対生や亜輪生することもある。 頂芽は大きく、円錐形ないしピラミッド形をして、長さ5~8mm、幅5~10mmあり、1対の予備芽ないし頂生側芽を伴う。 側芽は小さく、球形で、長さ2〜5mmあり、ときには予備芽をともない、下位のものは発達しない。(落葉広葉樹図譜)

今年伸びた長枝を撮りたかったのですが、なにしろヤチダモは上に枝を伸ばす樹なので、私のカメラでは無理でした。
葉痕の形状は円形ないし半円形。 葉痕の内側にU字状に点々と維管束が並んでいるのが見えます。 頂芽に比べて側芽は非常に小さいです。

2013.2.23
写真の枝は短枝化したもの。
側芽と葉痕が数珠状に並んでいます。

⇒ ヤチダモ
⇒ ヤチダモ(その2):ひげを生やしたヤチダモ

 

 

プルーン  伐採

2020.3.29
我家のプルーン。 植えて30年近くになります。 樹高は3m弱、葉張りは4~5m。 葉にまんべんなく太陽が当たるように横長の樹形にしていました。 幹径は15cm強。
今シーズンは、袋掛けをして農薬をかけても、果実にシンクイムシに入られてほとんど落下してしまいました。 「労多くして益少なし」、この樹を伐採しました。
2020.10.27
太い幹はチェーンソーでブツンブツンと30cmくらいの長さに切ってもらいました。 残りの枝は自分でノコギリを使って30~50cmに切断。 今年伸びた徒長枝(細い枝)は、その場で剪定ハサミで細かく5cm程に切断。 この後(11月)に畑にすき込む予定。

この残骸(細切れした幹と枝)をどう処分するか?
札幌市の場合、剪定した枝などは月に一度回収日があり、ごみステーションに出せば持って行ってくれます。 しかし、今回は15cm以上もある太い幹があったので以下のように処分しました。

切断した太い幹や切り刻んだ枝は、庭の片隅の一角を少し掘ってそれらを積み重ねて、その上に今年栽培したトマトやピーマンなどの残渣と掘った土で覆いました。 3~5年?置いておけば腐朽が進んで、良い堆肥ができると思っています。
(この処置後に札幌市に庭木の太い幹を出せるか?について確認すると、50cm×50cm以上は大型ごみになるので、長さと幅が50cm以下ならOKとのことで、幹径が50cm以下なら、長さを50cm以内にすれば回収してくれるそうです。)

来春この場所に、キウイフルーツとブドウを植えようと思っています。 リンゴ、ナシ、プルーンなどの果実は農薬をきちんとかけないとシンクイムシに、サクランボはオウトウミバエに食害され、モモは縮葉病が必ず発生します。 その点、ブドウとキウイフルーツは剪定さえきちんとやっておけば農薬をかけなくてもとりあえず収穫ができる作物で、特にキウイフルーツは果実表面が毛に覆われているためか?、シンクイムシによる果実への加害はないようです。 実際にキウイをつくっている方の話では、農薬を全然かけていないとのこと。 これがキウイをつくってみようと思ったきっかけです。

 

 

 

カシグルミ(テウチグルミ)

2016.9.7
カシグルミの成木。 高さは8~9m。
個人の庭や、なぜここに生えてるのか?不思議に思うのですが、小河川の堤防など、街中でもたまに見かけることがあります。 写真のカシグルミは道路脇、公園?で大きくなっています。
カシグルミの原産はイランなど西アジアで、日本には自生していません。 なので、この樹も誰かが植えたものなのです。

2016.10.16                                                   2013.8.3
9月下旬~10月に入ると、緑色の外皮が割れて茶色の種子が見えてきます。
2018.5,23
カシグルミの雄花(左)と雌花(右)
写真の雄花の花穂は短く開花前のようで、長くなると30cm以上?に垂れる。
オニグルミの雌花は赤色ですが、 カシグルミの雌花は極薄黄緑色。

⇒ オニグルミ


2016.9.4                                                         2016.9.8
オニグルミとカシグルミの比較

葉の形状
左:カシグルミ、奇数羽状複葉で、小葉は3~9枚
右:オニグルミ、奇数羽状複葉で、小葉は9~21枚

果実の形状
左:オニグルミ、果実の表面には褐色の毛が密生、手で触ると粘つく
右:カシグルミ、果実表面は滑らかでつるつる

カシグルミとオニグルミの果実の詳細については下記のオニグルミ(その2)を見てください。

⇒ オニグルミ(その2)

 

 

 

プルーン 接ぎ木:台勝ち

プルーンを伐採することにしました。 袋掛けをして、さらに薬を年3回かけてもシンクイムシにやられてしまうのです。 6月中旬に450個の果実に袋掛けをしました。 しかし、食べることができたのは25個ほどです。 ほとんどがシンクムシに入られて落ちてしまいました。

⇒ プルーン  袋掛け果実落下

今回はそのシンクイムシの話ではなく接ぎ木に関することです。
リンゴやナシなど背丈が高くなる果樹はほとんどが接ぎ木されたものですが、我家の今冬伐採されるプルーンも同様です。 しかし、このプルーンは少し変わっていて、地際の接ぎ木した部分がお椀を逆さにしたような形で膨らんでいるのです。 2020.10.15
我家のプルーンは苗木を植えて30年余 。 根元幹径は16cm。 穂木(プルーンの灰白色の樹肌)と台木の接合部分がはっきりとわかる。

つぎ木した果樹を長年月栽培していると、台木とつぎ穂の間で発育量の差が蓄積して、つぎ木の接合部を境にして幹の太さに大きな差ができることがある。 このとき、台木が穂より小さいと台負け、逆に台木が大きいときは台勝ちという。 リンゴでミツバカイドウの台負け、マルバカイドウ台木の台勝ちがよく知られている。(果樹関係用語解説2)

上述の説明のように、我家のプルーンは台勝ちのようです。
「台勝ち」という現象をもう少し具体的にいうと、
樹木の生長(幹枝根がが太る)は葉で出来た養分が幹や根に渡って太くなるのですが、幹よりも根の方が太くなる(膨らむ)ということは、根の生長が旺盛で幹にいく養分より根にいく養分の方が多く、細胞数が多くなる?、1個1個の細胞が大きくなる?ので根が太るということになります。 反対に、台負けはその逆です。
そうすると、接ぎ木の穂木と台木の細胞の接合面はどうなるんでしょうね? 少しはずれるが水や養分の行き来に影響するほどではないということでしょうか? 実際に我家のプルーンは元気に育っていましたから。

ところで、プルーンの台木には何が使われているのでしょうか?
農業技術体系によると、

スモモはバラ科サクラ属のスモモ亜属に属し、北半球の温帯地域で発達したものが多く、東アジアに分布するニホンスモモ(プラム) とアジア西部からヨーロッパに分布するヨーロッパスモモ(プルーン)に分けられる。 ヨーロッパスモモ(プルーン)はドメスチカスモモとも呼ばれているが変異が大きく、果実の外観や用途(生食、缶詰、加工用)によっていくつかの系統に分けられており、プルーンはその系統の一つである。

接ぎ木の台木は、穂木との親和性(相性)や病気や土壌などその土地の環境条件に応じて選抜にされる。 歴史のあるヨーロッパではドメスチカスモが使われており。そのほかにアーモンド、モモ、ユスラウメ、スピノーサスモモなどがり、日本ではモモが広く使用されている。

2020.2.15
アーモンド 豊平公園緑のセンター


2020.5.8                                                                             2013.7.15
ユスラウメ 百合が原公園


2016.5.17                                                                             2012.9.30
スピノーサスモモ 森林総合研究所

 プルーン 開花

我が家にあるプルーンの品種「サンプルーン」は日本(長野県)で作出されており、その台木に何が使われているか?については、 日本の高温多湿な条件を考えると、ドメスチカスモモ(セイヨウスモモ)やアーモンドのように雨量の少ない地域に生えている外国に起源を持つ種類ではなく、モモが使われている可能性が高いと推測していたのですが、我家のプルーンの台木から生えているひこばえの葉を見ると、モモ特有の細長い葉ではなく、別の種類の台木が使われているようです。

 

 

ドロノキ  うどんこ病

2020.9.22
中央の白っぽい大きな樹はドロノキ。 白っぽく見えるのは、葉にうどんこ病がついているためです。 お盆を過ぎたころ、8月中旬過ぎからドロノキの樹冠が白っぽくなっているのをときおり見かけます。 2020.9.22
葉の全面若しくは部分的に斑模様となって白い粉をまぶしたようにうどんこ病が蔓延しています。

週2~3回、緑の相談(園芸相談)をしているのですが、8月を過ぎたころから、
「キュウリやカボチャなどの野菜の葉が白くなっているが、これは病気か?」
また、8月下旬になると、
「ボタンやシャクヤクの葉が真っ白になってしまったが、これは病気か?」
という相談を受けます。
「それはうどんこ病です。 うどんこ病が拡がる温度(生育適温)は20℃くらいなので、真夏は暑くて活動は弱くなるのですが、6月中旬~真夏前までとお盆前後から発生しやすくなります。 カビの病気は発生するとなかなか抑えにくいので、予防的に殺菌剤で予防効果の高いダコニールなどを6月中旬から定期的にかけるのがいいのではないか。 そして、うどんこ病の緊密度を下げるために、落葉期にうどんこ病がついた葉を捨てる、ごみで出すのがよろしいです」と答えているのですが、うどんこ病を完全に抑えることは難しです。

このうどんこ病は、葉の気孔から胞子が侵入して菌糸を伸ばして宿主の栄養をちょうだいするのですが、ナスによく発生する半身萎凋病や樹木の胴枯病のように宿主を殺す(枯らす)ようなことはないのです。 ちょっと?相当?やっかいな居候のようなものです。

上述のドロノキも葉は真っ白になっていますが、来年、新芽が出ないことはなく、例年通り6月になれば樹冠全体が新緑につつまれます。 しかし、今年うどん病菌がついた葉は落葉しますが、その葉についた菌は越冬し、来年春5月中下旬以降(樹木の新芽が出る頃、地面で越冬していた卵が孵化する時期、害虫の蛹が羽化する時期)からウドンコ病の胞子が飛び出して空気中をさまよい、新しい宿主を見つけるのです。

ドロノキは北海道に自生する樹木で、札幌市内では至る所で目にすることのできます。 しかし、うどんこ病のつくドロノキは決まっているようで、
「また、このドロノキにうどんこ病がついている」と思いながらその樹を見上げています。 遺伝的にうどんこ病に罹りやすい系統があるように思えるのです。 それでも、その系統が樹木間の中でいままで生きながらえているのは、このうどんこ病がこのドロノキの生存競争を脅かすほどの影響を与えていない、うどんこ病に罹ってもその樹の成長に致命的なダメージを与えていない、と思うのです。