リンゴとシャクナゲ  開花

隣家のサクランボが5月上旬?に開花して2週間近く経つのでしょうか? そして、我家の洋ナシが5月10日過ぎ?に開花して、今はほとんどの花びらが落ちていしま
した。
2013.5.18
写真の白い花の咲く樹はリンゴ(品種;フジ)。 まだ咲き切れないつぼみがある一方、地面には花びらが落ちていますが、今がちょうど満開のようです。 その樹冠下には真っ赤なシャクナゲが咲いています。
3月末にリンゴに石灰硫黄合剤をかけているのですが、その下にあっても散布よる薬
害は出ませんでした。 ⇒  シャクナゲ  石灰硫黄合剤
2023.5.18
リンゴの花は一つのつぼみに4~6個の花をつけます。 1個の花には、バラ科共通の5枚の花弁が見えます。

以下は春に行うリンゴの作業です。
・5月中下旬、2回目の農薬散布:花弁が散る前後から害虫が出始める。 少し歪んでいる新葉の裏にはアブラムシを見つけることができる。 その頃に殺虫剤と殺菌剤を混ぜた混合液を散布。
・5月末~6月中旬に摘果;小さい果実を落として充実した果実を1個だけ残す摘果作業を行う。
・6月中旬、3回目の農薬散布;殺虫剤と殺菌剤を混ぜた混合液を散布。
・6月中旬、袋掛け;農薬散布後直ぐに。これは果実に虫が入るのを防ぐシンクイムシ対策。

以下は7月以降の作業です。
・7月中下旬に4回目の農薬散布。 7月中旬の農薬散布が通常は最後になり、状況によっては8月のお盆前に農薬をかけることがある。
・7月中旬~8月;徒長枝が伸びてくるので、枝の込み具合を見ながら夏剪定を実施。 目的は2つ、一つは枝が込んでくると風通しが悪くなり、病虫害の発生原因なることと、もう一つは樹冠内にまんべんなく光を当てて日陰の葉を少なくして光合成の効率を高め、果実の充実を図る。
・9月上旬ごろにカラス除けのキラキラ光るテープを設置。 樹幹中央に3.5mほどのポールを立て傘状にテープを張る。
・9月下旬~10月上旬;除袋(6月中旬に果実にかけた袋)
・11月下旬から収穫

以上が美味しいリンゴを収穫するための作業です。

 

ブドウ この時期の枝の切断

2023.5.9
豊平川に沿って連なる山々で新芽が吹いて新緑の美しい季節になっています。 それと時を合わせるように我が家のブドウの芽が膨らみ始めました。

ブドウの剪定時期は晩秋の落葉後と言われています。 その理由は、春夏に枝を切ると切り口から樹液が出るからです。 それは樹勢を弱めることを意味します。 それで我家で育ているブドウ(品種;バッファロー、デラウェア)も毎年葉が落ちる11月に入ってから剪定しています。

しかし、本当にそうなのか?と思って、この時期(5月6日)に枝を切ってみました。 そうすると、一昨年伸びた少し太めの枝も昨年伸びた少し細めの枝も、それらを切ったとたん、その切り口は樹液で丸く膨らみ、そしてぽたぽたと樹液が滴り落ち始めました。
2023.5.9
写真は枝を切断した5月6日から3日後の5月9日に撮ったものです。 切り口から大きな水滴(樹液)2つがもうすぐ垂れ落ちそうに膨らんでいます。
2023.5.12
これは枝を切断してから6日後のものです。 まだ切り口に水滴(樹液)はありますが、ほとんど落ちなくなったようです。ブドウの枝をこの時期切断すると、樹液が1週間近く落ち続けるようです。
2016.5.8
この写真は、北大植物園の北方民族植物標本園で見つけたコクワ(サルナシ)で、アーチ状のトレリスに絡まっています。 5月上旬のちょうどこの時期に枝が切られて、樹液が雫のように垂れ下がっています。

ブドウやコクワ、フジなどつる性樹木の剪定時期について、参考図書では本州でも北海道でも落葉後に行うことになっています。 その理由は枝を切ると樹液が出て樹勢を弱めるからです。

それではなぜつる性樹木はこの時期に剪定すると樹液が滴り落ちるのでしょうか? 逆に言うと、30m以上になる針葉樹や高性落葉樹はなぜこの時期に剪定しても樹液が出ない?出にくい?のでしょうか?

高性樹木は自分の大きな体を支えるために、また、台風など強風に耐えるために幹枝を頑丈につくっておく必要があります。 細胞レベルで見ると植物特有の細胞壁(動物には細胞壁はない)を頑丈につくっておく必要があります。

「細胞壁リグニンの分子構造を変える新しい方法を開発」のページを参照

上図は4つの細胞を拡大したものです。水色の部分がそれぞれの細胞で、黒色と茶色の部分が細胞壁です。 黒色が一次壁で茶色が二次壁です。
植物の細胞壁は,細胞分裂時に細胞膜の周囲に構築され る一次細胞壁と細胞成長終了時に一次細胞壁の内側に構築される二次細胞壁に分類されます。 上図の茶色の部分の二次壁にはセルロースとリグニンが生成されます。 この細胞壁は鉄筋とコンクリートの関係に例えられ、コンクリートに該当するのがリグニンと呼ばれる高分子で、鉄筋に該当するのがセルロースで、この鉄筋コンクリート構造が巨大な樹木の重量を支えているのです。

一方、つる性樹木はつるを伸ばして他の樹木の枝に巻き付いたり、若しくは持たれかかったりして自分の重さを支えてもらっています。 つる性樹木は頑丈な細胞壁を他の樹木に比べて厚くつくる必要がないのです。高性樹木は光合成でつくったデンプンを細胞壁に多くを費やしていますが、別の言い方をすると、多くのエネルギーを細胞壁の生成に費やしているのですが、つる性樹木はその必要性がないのです。

このことは、つる性樹木の枝の断面積に占める水の通る面積の割合が大きいのではないか? 導管(根で吸い上げた水を樹上の葉まで通す管)の面積の割合ではなく、その内側にある細胞壁の内側を通る水の断面積の割合が大きいのではないか? と思えるのですがどうでしょうか?
なので、上述のブドウのように、枝を切ったとたん枝の切断面から水がにじみ出し水滴をつくり滴り落ちるのです。

 

 

 

シャクナゲ  石灰硫黄合剤

2014.5.18
写真のシャクナゲは我が家の庭に植わっているものです。撮影したのが今から9年前で、現在は1周り大きくなっています。現在も毎年、樹冠全体を真っ赤に染めてくれます。
2023.4.14
その横に7年前?にリンゴ(フジ)の苗木 を植えたのですが、それが大きくなってシャクナゲを被うようになりました。

リンゴを植えて5年目から個数は少ないですが穫れだしたのです。 それが美味しくてフジ特有の食べたときのシャキシャキ感と私好みのレッドゴールードや紅玉のような甘酸っぱさがあってとてもおいしかったのです。 それでこのリンゴの木を大事にしたいと思い、農薬の石灰硫黄合剤をかけるようになったのです。
2024.4.14
リンゴの主幹近くのシャクナゲの葉が白くなっています。 その部分が石灰硫黄合剤が多くかかった部分。

石灰硫黄合剤は、害虫やカビなどの病気に効果のある殺虫殺菌剤で、果樹農家の方は春先の芽吹き前に必ずかける農薬です。
この農薬は強アルカリ性の色は黄で、原液を7~10倍に薄めて使うのですが、この薬を散布した後は樹冠下の根雪が黄色くなります。 硫黄の匂いが強烈で、早朝早く散布しても午前中は付近にその匂いが漂っているというか、散布後防除用カッパやマスクを外して洗顔しても、その匂いが顔や手に残っている感じがするくらい、この薬の匂いは強烈です。
また、この農薬は強アルカリ性なので、樹木の冬芽や枝、樹幹皮の割れ目などで越冬している害虫の卵、幼虫、成虫にかかると、その強烈なアルカリ性がしみ込んでそれらの害虫等を殺す作用をするので、この石灰硫黄合剤を散布するときは、樹肌の割れ目に十分入り込むくらい、液が樹肌を垂れ流れるくらいかけろと言われています。

このような農薬をリンゴにかけるのですが、その樹冠下にあるシャクナゲにも当然かかります。石灰硫黄合剤は、主にリンゴやナシなどの落葉果樹に春先の冬芽がまだ動いていない、まだ芽出し前に7~10倍液に薄めたものをかけるです。常緑のシャクナゲにかけるものではありません。しかし、どうしてもかかってしまうので、当初はブルーシートを被せようか?とも考えたのですが、少々?心配したのですが、何も被わずにエイヤーでかけました。ところが?、しかし、葉に薬害が出ることもなく、花も咲いてくれたのです。

登録農薬情報で調べてみると

作物名 希釈倍数 使用時期
落葉果樹 7~10倍 冬期
果樹類(柑橘類) 20~40倍 冬期
マツ 20~40倍 新梢発生前
チャ類 20~40倍 冬期

石灰硫黄合剤は常緑樹に20~40倍液なら冬期でもかけられるようです。
だからと言って、たまたこの2年は石灰硫黄合剤の10倍液がシャクナゲにかかっても薬害が出なかっただけで、日照の有無、薬剤散布の時間帯など気象条件、シャクナゲの樹勢などによっては薬害の出る可能性があるので、努努(ゆめゆめ)まねをしないでください。

 

ブドウ  剪定

2012.11.8
昨年は11月末まで葉は残っていたのですが、今年は11月10日前にほとんどの葉を落としてしまいました。
ブドウの剪定は落葉後と言われていますが、少し早いですがやってしまいました。
ブドウの落葉後剪定の理由は主に2つあります。 一つは、葉が残っていると剪定する枝が分かりずらいこと、2つ目は、切り口から樹液が出ない時期という理由です。 特に後者は大事で、リンゴやナシと同じように春先に剪定すると切り口から樹液が滴り落ちて止まらなくなります。 これは樹勢を弱める原因となります。
しかし、夏場ツルが伸びて葉が大きくなると、不要な枝を剪定したくなります。その場合、当年枝(今年伸びた枝)を剪定しても切り口から水がでることはありません。 ご安心を!!
2022.11.8
とりあえず、剪定しました。昨秋とあまり変わらない木姿です。
品種 左;バッファロー 右;デラウェア
2022.22.8    品種;バッファロー
赤い文字; 今夏伸びた枝、昨夏伸びた枝
緑の丸印; 昨年伸びた枝を剪定した個所。 この先に昨夏伸びた枝があった。その枝の葉腋から今夏、新梢が伸びた。 その新梢の基部から3~4節の葉腋にブドウの花・房をつけた。
緑の横棒線; 昨夏伸びた枝で、この枝の葉腋から新梢が伸び、その新梢の基部から3~4節の葉腋にブドウの花・房をつけた。
黄色の点; 黄色い点は来年伸びる枝となる芽の部分。 この部分から来年新梢が伸び、その新梢基部3~4節に花・房をつける。 黄色い点の部分は、おそらく新梢それぞれすべてに3花(3房)咲くと思うので、すべて咲かせる(実を生らせる)と、
① 葉が混み過ぎぎること
・葉が重なることで光合成の効率が落ちること
・葉が込み合うことで病虫害の発生原因になりやすこと
② この果樹に負担になる(来年実が穫れなくなる)こと
③甘いブドウが穫れない可能性があること、
上記3つの理由で、新芽が2~3枚開いたら、半分くらい芽かき(芽を取り除くこと)をしようと思っています。

 

 

ドロノキ  強剪定 

2022.9.17
豊平川沿いの国道230号線を自転車で走っていて、写真のドロノキが枯れているのに気づきました。 樹の大きさは7~8mくらいでしょうか。 確か、この樹木は3年前?の令和元年(2019年)の夏に葉っぱが1枚もなくなる丸裸(強剪定)の状態にされtていたのを記憶しています。 その後の枝の伸び方を見ると、強剪定されたその年は新しい枝は全く出なかったのですが、その翌年(一昨年)と翌々年(昨年)は枝が伸びたのです。
2022.9.17
では、強剪定されてから2シーズンは新梢が伸びていたにもかかわらず、なぜ今夏突然枯れてしまったのでしょうか?
樹木が葉を1枚もなくなるほど強剪定をされたとき、このドロノキの根や幹はどのように反応するのでしょうか?
先ず根です。根にも太根や細根といろいろありますが、水分や窒素、リン酸などの養分を吸収できる根は根の先端付近あるの根毛です。 この根毛は根の表皮細胞が突起したもので、長さは80~1200µm(マイクロメートル)です。 1µmは0.001mmなので、最も長い根毛(1200μm)でも1mmちょっとで、ほとんどの根毛は目に見えないくらい細くて小さいものです。 それがすべての根の先端付近にびっしり生えているのです。 この根毛の寿命は数日から数週間と言われています。
太根、細根、根毛すべての根は呼吸をしていて、常に水と空気と養分を必要としています。特に根毛は寿命が短いために新しい根を常に出し続けなければならないので、葉でつくられる養分が途絶えると、新根を作り出すことができなくなります。 それでは、どうするのでしょうか? とりあえず、太根などに蓄えている養分を使って新しい根を出すのです。
それでは、地上部の幹ではどうなっているのでしょうか。 写真で分かるように、このドノノキは強剪定されて太枝しか残っていないので、新芽を出しにくいのですが、太枝などにも潜伏芽といって、幹枝の内部に長く休眠している芽があるので、それが活動し始めるのです。 それらの芽も太枝から芽を出して枝を伸ばすには養分が必要になります。 強剪定されて葉が全くないので幹枝内に貯えてるある養分と水分を使って芽を成長させます。 それが強剪定された翌年に伸長した新梢と思われます。
翌々年の2年目になると、このドロノキも少しですが新梢も根も伸びたので、このまま元気に成長してくれそうに見えたのですが、そうではなかったのです。3年目の夏になるとすべての枝が枯れあがったのです。
なぜでしょう? その原因は二つ考えられます。 一つは、根から運ばれてきた水分や養分を運ぶ導管が機能不全に陥った(導管の機能不全とはどのような状態のことをいうのか説明はできないですが、虫やカビなど病虫害によるものか?、それとも生理的なものなのか?とりあえず、可能性として挙げてみました )ことです。 二つ目は、葉の蒸散による水分を引き上げる力が弱かったことと、根圧が足りなくて地下に新しくでてきた根からの水分と養分を樹冠上部の葉まで上げられなかったことです。
世界には100mを越す高木がありますが、これらの樹木はその一番高いところにある葉にどのように水を上げているのでしょうか? 植物が水を高い所へ持ち上げる仕組みは、根圧による水を上部に押し上げる力と葉からの蒸散による水を引き上げる力によるものです。 水は細胞膜を通して濃度の低い方から高い方へ移動しますが、根毛の細胞内水溶液は土壌中の水分より濃度が高いために、水は根の方に移動し細胞内の圧力を高めます。 これを根圧といいます。
100mを越す樹木がてっぺんの葉に水を上げることができるのは、樹冠一杯に拡がる葉からの蒸散による水を引き上げる力と、地下の縦横無尽に広がった根、その先端付近の根毛が水を吸収する力、それらひとつひとの根毛が吸い上げる力、その集合体としての根圧が100m先の葉に水と養分を届けるのです。
このドロノキは、おそらく、強剪定されたために葉で養分を作ることができなくなり、それでも生きようと樹体内に貯えていた養分を使って新芽と新根を出すのですが、いかんせん、貯えを消費するだけで、光合成をして養分をつくる葉からの養分補給がないために、新梢も新根も十分に成長するることができなかったのです。 葉も根も十分でないということは、蒸散による水を引き上げる 力も水を押し上げる根の根圧も小さいことを意味します。 水を樹冠上部にまで引き上げる力が弱かった、引き上げられなかったために、強剪定後3年目で枯れ上がったのではないか?と考えています。
ちなみに、この写真では写ってないのですが、ドロノキの根元から伸びているひこばえは2~3mほど高さにまで成長しています。