フウセントウワタ

2022.10.6
百合が原公園緑のセンター大温室で、初めて見ました。 草丈は2m以上はありそうです。直径が30cm以上の大きな鉢に植えられています。 2022.10.6
南アフリカ原産。 よく分枝する亜低木で、高さ1~2mになる。 葉は披針形または倒披針形で、長さ10cm内外。
2022.10.18
葉腋(茎と葉の付け根が合わさった部分) から花序がでて、小さな白花をつける。副花冠は薄紫色。(園芸植物大事典)
※副花冠;花弁の内部にある弁状の付属物。スイセン、リンドウなどにみられる
2022.10.18
上に反り返って盃状の白いものが花弁。
副花冠にしずくのような水滴がついています。 この液体はベタベタしていて、この植物にはアリが寄ってくるようなので、このしずくは甘味があるのでしょう。
2022.10.6
フウセントウワタの果実。
果実は球状で、先はとがり、小突起が何筋もつき、突起の先は毛になる。果期は秋~冬。(園芸植物大事典)

このフウセントウワタは切り花として人気があるようです。 しかし、枝を切ると切り口から白い液が出てきて、それが切り口をふさいでしまうため、水切りした際に切り口から出る白い液を水で流してから花瓶に生けるそうです。
これに加えて、この白い液には毒性があり、目に入ると角膜炎を起こす可能性があることや、肌の弱い人は皮膚に着くと、かゆさを感じることもあるとのこと。 2022.10.5
このフウセントウワタの果実に触れて力を加えると、その感触はゴムまりのようで弾力があり、果実表面につく突起は硬くはなく、強いて言うなら少し伸びたやわらかいヒゲの感触でしょうか。
2022.11.13
果実がはじけると、中から綿のような種子が出てきます。  2022.11.13
果実から飛び出した綿毛(種子)がフウセントウワタの枝に引っかかっている?、ふんわりと枝に乗っかかっていました。
野生に生えているものは、ポプラやドロノキの綿毛(種子)と同じように、風に吹かれて遠くまで飛んで行くのでしょうね。 2022.11.13
フウセントウワタの綿毛(種子)を拡大して撮ったものです。 細い細い糸のようなものが集まった先に白い塊が見えます。 この中に種子があるのでしょうね。

ホトトギス(タイワンホトトギス)

10月上中旬の霜が降りるこの時期に咲く花は、キクの仲間が主で、その他にコルチカム、パンジー、シュウメイギク(キンポウゲ科)、リンドウ?などがありますが、
2022.10.6
百合が原公園の宿根草花壇(駐車場からリリートレイン駅舎へ向かう途中広場左側)にホトトギス(タイワンホトトギス)が咲いていました。 ホトトギスは日陰でも比較的花を咲かせるので、個人の庭にほんのときおり見かけます。
この植物の特徴は何といっても、その名前です。 ホトトギス。 響きがいいですね。 この植物にどうしてこの名前がつけられたのでしょうか?
2022.10.6
この花の花弁(花被片)の模様が鳥のホトトギスの胸の部分にあるそれと似ているからだそうです。
ホトトギスの胸の模様 ⇒ https://ameblo.jp/oyaji-wx/entry-12758803129.html

<ホトトギスとタイワンホトトギスの違い>
2022.10.9
秋のミニ盆栽と山野草展(豊平公園緑のセンター)
写真はキジョウロウホトトギス。 日本原産。 花のつき方は茎と各葉柄基部の間に花をつけます。 一方、タイワンホトトギスは立ち上がった茎が分枝してそれぞれに花をつけます。 これがホトトギス(日本産)とタイワンホトトギスの大きな違いのようです。 現在は、両者の交配種がたくさん園芸店に出回っっているようですが、それらはどんな花のつけ方をするのでしょうかね?
2022.10.6

ホトトギスの花は多くの花と比べてその形態が特異で、花弁に見えるものは花被片と呼ばれ、外花被萼片)3枚と内花被花弁唇弁)3枚に分けられます。 写真では外花被片と内花被片の区別はつきません。 そして、花柱の上部に6本の雄しべと3つに分かれた雌しべが横に広がった、面白い形態をしています。
がくと花弁の区別がない(未分化?)花被片をもつ花は意外と多く、モクレンやコブシ、ユリ、チューリップ(ユリ科)、ヒガンバナ、スイセン(ヒガンバナ科)などがあります。

<ホトトギス属>
ユリ科。東アジアに約20種が分布し、そのうち日本には約10種が自生する。地下に短い根茎の有る多年草。茎は普通単一で直立し、多くの葉をつける。葉は互生し、卵形または長楕円形。花は茎の頂部あるいは葉腋につく。花被は鐘系、花被片は6個で離生する。3個の外花被片の基部が袋状に曲がって小さい距をつくる。雄しべは6個。花形に2形あり、杯形で上向きに咲き、花柱の枝は傘のように広がって、雄しべの上にかぶさるホトトギス型と、鐘形を下向きに咲き、花柱の枝が短いジョウロウホ
トトギス型に分けられる。(園芸植物大辞典)

 

ススキとオギとヨシ  その違い  

今の世の中で、俗世間の煩わしいことから一時的に離れて、ススキと団子を供えてお月見をする人などほとんどいないと思いますが、ススキは神様を呼ぶ依り代(よりしろ;精霊がよりつく場所やモノのこと)と考えられていて、本来の依り代は稲穂なのですが、昔は9月中旬の時期には稲穂は無かったので、形状が似ているすすきが使われるようになったのだそうです。
今年の中秋の名月は9月10日で、20日以上前ですが、豊平川の河川敷にはススキの穂が風にそよいでいます。
2022.9.28
豊平川の河川敷に生えているススキ

似たもの同士の違い(ススキとオギとヨシ)
ススキとオギは葉の形状や穂を見ただけではその区別はなかなか難しいのですが、ススキは上の写真のように株立状になり、オギは地下茎を伸ばして大きな群落ををつくります。
2022.9.22
写真で白っぽく見えるのがオギ。 群落を形成しています。 場所は南22条大橋下流右岸(南19条大 橋と南22条大橋の間で、豊平区側の河川敷) 写真奥に見える橋は南22条大橋

<ススキとオギの見分け方>

2022.9.22  左:ススキ、右;オギ
写真はススキとオギの果実(小穂;しょうすい)

違いを見分けるポイントは、
左の写真の穂の先からぐにゃっと曲がった細い細い針金のようなもの(ノギ;芒)が出ているのが見えますか? これがあるのがススキ、無いのがオギです。
写真をクリックして拡大してみると分りやすいです。
<ヨシ>
豊平川では、ススキとオギは河川の高水敷(サイクリングロードや芝生地のところ)に生えていますが、ヨシは河道(低水路)に生えています。
2022.9.28
豊平川の河道(低水路)に生えているヨシの群落 場所は幌平橋下流右岸(幌平橋と南9条大橋の間、豊平区側)
2022.9.28
葉は2列に互生し(風向きによっては片側に寄ったいわゆる片葉のヨシになる)大形で細長い皮針形で、長さ50cm、幅4cm程度、先端は次第に細く尖っている。花序は多数の小穂からなり、初めは紫色であるが、後に紫褐色になる。
(牧野新植物図鑑)
ヨシの特徴は、ススキやオギと違って、幅広の葉が穂の近くまで交互に、茎に対して直角に出ています。

 

 

サギソウ 開花 

もう40数年前でのことですが、南区小金湯にあった札幌市農業センターのロックガーデンで初めてサギソウを見たとき、
「どうしてこのような形の花ができるのだろう?」
サギという鳥は白鳥のように白くて大きな鳥くらいのイメージはあっても実際には見てもいないのに
「よく似ているな」
と思ったものです。
サギソウの花を近くで見ると、正しく鳥が優美に空を舞っているようにみえます。一度見ると忘れられない印象的な花です。
2017.8.27
しかし、この花は台湾、朝鮮半島、日本に分布(自生)するラン科の植物で、北海道には自生していません。 球根を購入して庭などに植えてもほとんど?あまり?越冬しないようで、札幌では見かけけない植物です。
ハーディネスゾーン(耐寒性ゾーン;寒さを段階別に分けた(日本の場合は20ゾーン:3a~12b)植物ごとにどの地域まで冬越し可能なのかを知るための指標)では、サギソウはゾーン10;+4.4~-1.1℃)に分類さえており、札幌のゾーンは6b;-17.8~−20.6℃(ゾーン6は6aと6bの2つがある)なので、札幌では越冬できないのです。
しかし、百合が原公園のロックガーデン南側片隅の小さな池の淵に咲いていました。
2022.9.11
草丈は20~30cmで、細い葉の先から茎をのばして、その先でサギが舞っていま
す。
2022.9.11
百合が原公園の管理をしている方に話を聞くと、
「4~5年前に球根を植えています。 毎年花を咲かせますが、年よって花の数が異なります。 3年前は1個しか花をつけなかったのですが、今年は昨年雪が多かったせいか、花付きが良いです。 1個しか花が咲かなかった年は、その前年の冬は雪が少なかったように思います。 池の周りに数か所サギソウを植えたのですが、現在生き残っているのは、その1か所だけです。 サギソウが生き残っているこの場所は、この池で雪が解けるのが一番遅い場所です。 なので、その年に花が咲くかどうかは、春先の積雪が関係しているのではないかと思っています。 春先早く雪が解けると、そのことがサギソウの成長に 影響を与えていのではないか、例えば春先の寒乾風など。 個人の方でサギソウを育てている方もいらっしゃるようです」
「もしそうならば、秋口に寒さ除けとして落葉などを厚めに 敷き詰めてやれば越冬して花を咲かせる可能性が高まるのでしょうね」
「その可能性は高い思います」
2017.8.27  北大植物園

 

 

宿根草花壇  百合が原公園(その2)

2022.8.4
8月上旬の宿根草花壇(ブナの高生垣内)
8月に入ると、宿根草の草丈も高くなって、花壇全体にボリューム感が出てきました。 宿根草(その1;7月10日)では、エキナセアは2~3輪の咲き始めだったのですが、今回見ると満開になっています。 新たに、ギボウシやフロックスが最盛期を迎えています。
2022.8.4
ここのギボウシは、草丈が50~60cm、花色は薄紫。種類は判りません。

⇒ ギボウシ

2022.8.4
エキナセア  プルプレア
エキナセアの花の特徴は、他のキク科の花と違って、花の中心部がこんもりと丸く大きく盛り上がって(筒状花)、その回りに花弁(舌状花)をつけます。 そして、花弁が開き切ると外側に反り返るとうか、下向きに垂れ下がります。 ルドベキアにエキナセアと似たような咲き方をする種類や品種もありますが、それは花弁が黄色なので区別が付きます。
帰化植物でオオハンゴンソウ(黄花、ルドベキア属)もこの手の咲き方をする草種ですが、日本の生態系に影響を及ぼすということで特定外来生物に指定されています。 なので、許可なく栽培・保管・運搬・輸入・譲渡を行うことは禁止されている植物です。
2022.8.4
フロックスの仲間は67種が知られて、草丈1mを超えるものから、岩場に張りついてクッション状に育つもの、常緑、落葉、一年草、多年草と、非常に変化に富んで、花が美しいので観賞植物として多くの種が栽培されています。
シベリアに1種が分布するほかは、残りすべてが北アメリカに分布しています。種によって栽培環境が大きく異なり、それに合わせた管理をする必要があります。①パニキュラタ種(Phlox paniculata) は日なたから半日陰の肥沃な場所、②ストロ二フェラ種(P. stolonifera) は半日陰で乾かさないように、③スブラタ種(P. subulata) は日なたで過湿にならないように斜面やロックガーデンに植えるとよく育ちます。④ドゥラモンディ種(P. drummondii)は、日当たりと水はけのよい花壇に適します。
(NHKみんなの趣味の園芸)

①パニキュラタ種  ;別名 クサキョウチクトウ、オイランソウ
北アメリカ(ニューヨーク、ジョージアなど)に分布。草丈は60~120cm。  本種は北アメリカ代表す園芸植物といわれ、多くの園芸品種がある。
②ストロニフェラi種;北アメリカ東部(ペンシルベニア、オハイオ等)に分布ぅる高さ30cmくらいの多年草
③スブラタ種   ;シバザクラ
④ドラモンディ種 ;アメリカのテキサス州に分布する1年草。

フロックスにはいろんな種類があるようですが、写真のものは、上述の①~④の中から フロックス  パニキュラタのようです。 フロックスといえばこの種を指すようで、個人の庭で見かけます。
2022.8.14
花色はピンクを中心に白から紫まであり、白とピンクの2色の縞模様のものもあります。 豪華で鮮やかなので夏花壇に取り入れたい種類です。
余計な話ですが、ラテン語の読み方は植物図鑑によって違うのですが、私はこの種をフロックス  パニキュラータと覚えていたので、パニキュラタといわれると、少々違和感を覚えます。

シバザクラがフロックスの仲間(同属)だとは知りませんでした。確かに花の大きさは違いますが、思い浮かべると、その形状はよく似ていそうです。
2022.8.4
ベルノニア  ファスキクラタ
ベルノニア(Vernonia)は属名で、ファスキクラタ(fasciculata)が種小名
ベルノニア、初めて聞く名前(属名)です。
初めてこの花を見を見たとき、秋の七草の1つ、フジバカマの仲間(ユーパトリウム属;Eupatorium属)、外国産のものかと思いつつ、それにしては葉の細長い形状が違うなと思って見ていました。 名札が見つからなかったので、百合が原公園の方に教えてもらいました。

キク科。本属の植物には、多年草、亜低木、低木、小高木、つる性木本などが含まれ、南北アメリカ、アフリカ、アジア、オーストラリアの暖帯から熱帯に500〜1000種が知られている。日本には九州にヤンバルヒゴダイ1種が自生。(園芸植物大辞典)

2022.8.4                                                   2022.8.14
ベルノニア  ファスキクラタ
北アメリカのオハイオ〜ケンタッキー、ノースダコタ、サウスダコタ、テキサス南部に分布し、高さ60〜150cmになる。 葉は長さ7~15cm、長楕円形、尖頭で、葉脈があまりはっきりしない。頭花は集散花序に多く集まるが、各花序分枝に20〜30個ずつつく。(園芸植物大辞典)

写真右のベルノニア  ファスキクラタは草丈2mを越す(そのため、草が倒れないように下の方で3か所ほど紐で括りつけてあります)。
このベルノニア  ファスキクラタは暖地性植物のようですが、札幌で越冬するようです。