焼き芋 

10月11日に収穫したサツマイモで、12月12日に焼き芋をつくりました。 収穫から約2か月が過ぎています。
サツマイモは収穫後しばらくは焼き芋にしても甘味がのらないので、2ヵ月ほど寝かせる、熟成させると美味しい焼き芋ができるといわれています。
それで、そのように2ヵ月経ってから焼き芋をつくりました。
作り方は、サツマイモを洗浄後、レンジで5分ほどチンしてイモを蒸かします。  それをアルミホイールに包んで、フライパンで蒸し焼きにします。 その時間は弱火で1時間15~30分程。 満遍なく火が通るように15~20分間隔でサツマイモをひっくり返します。
収穫して4ヵ月が過ぎた2月以降に焼き芋をつくるときは、1時間ほど蒸し焼きにしていると焼き芋の甘い匂いが部屋の中に充満?漂うのですが、今回はそれが全くないのです。 1時間半ほど蒸し焼きしても家中に甘い香りが漂わないので、とりあえず食べてみました。 甘味はあるのですが薄いというか、今までに作ったものに比べると美味しくないのです。
サツマイモの糖化が進む温度は14℃ほどといわれています。札幌は本州に比べて気温が低くでんぷんの糖化が進みにくいので、美味しい焼き芋を食べるには熟成期間をもう少し伸ばした方が良いようです。 私の経験では2月以降になれば美味しく食べられます。

それでは、※スーパーで売っているサツマイモはどうなんでしょうかね? 買ってきて直ぐ焼き芋にして甘味がのるのでしょうか?   生産者は熟成のためにしばらく貯蔵してから出荷するので問題はないとは思うのですが 、必ず糖化されたサツマイモが売られているとは限らないようです。 試しに1本だけ焼いてみて甘味が無いようなら、しばらく貯蔵ということになります。
最近ではサツマイモの生産団地の大型化や青果用に1年を通して出荷するために、大型の室内(コンテナ)貯蔵が一般的となっているそうなので、多くのものは大丈夫なようです。

我家の貯蔵法は、収穫後数日陰干して、そのままガレージに10月末まで保管します。寒さが増してくる11月上旬に屋内に入れるのですが、そのときに1個づつ新聞紙に包んで段ボール箱に詰め込んで保管します。 保管場所に温度計を置いてときどき見ているのですが、今までのところ13~18℃で、真冬になるともう少し(1~2℃?)低くなると思います。 この部屋で一冬保管すると、5月まで焼き芋で美味しく食べられます。

⇒  サツマイモ(その2) 収穫

 

 

キクイモ(その7) みそ漬け

11月21日に当ブログでキクイモの食べ方について投稿したのですが、今回はキクイモの味噌漬けです。

⇒ キクイモ(その6) それは美味しく食べられるか?

キクイモで味噌汁、チップス、しょうゆ漬けをつくってみて、これからも食べ続けても 良いと思ったのは、レンジでチンするキクイモチップとしょうゆ漬けでした。
しょうゆ漬けがまあまあなら、味噌漬けも美味しいのではないか?と思いつくってみました。というのも、毎年ニンニクをつくっていて、以前、試しに酢漬けとしょうゆ漬けを作ってみたことがありました。 この2種類は健康のためにと思っても食べ続けたいとは思わない、食べ続けるには少々無理がある、要は自分の口に合わなかったのです。 その後につくった味噌漬けは、美味しいとは言えないまでも、とりあえず、食べられたので健康のためにと思い毎年つくり続けています。
そんなこともあって、キクイモの味噌漬けなら食べ続けることができるのではないか?と思ってつくってみました。
2023.12.8
写真は味噌漬け、見た目はしょうゆ漬けとほとんど変わりません。 作り方は、キクイモを3~5mmの厚さで輪切りにし、味噌と少々のみりんを混ぜ合わせたものをタッパーなどの容器に入れて、そこに漬け込むだけです。 漬け込み4日後に食べてみたのですが、キクイモに味噌がついたまま食べたので、味噌の味しかしなかったです。 2回目に食べたのが漬け込み14日後で、そのときは水で洗って食べてみました。今度は、キクイモに味噌が染み込んでいて、コリコリとした触感でキクイモの漬物です。 出来はまあまあです。
作り方として、輪切りにして漬け込むより、そのまま丸ごと漬け込み、食べるときに味噌を洗い落とし輪切りにした方がよさそうな気がします。 丸ごと漬け込む場合は味噌が染み込むまで2種間ほどかかるようです。

人によって好みが違うので、どれが美味しいか?は一概に言えないのですが、味噌しるの具、チップスなど5種類つくった中で、味噌漬けもまあまあですが、自分としてはしょうゆ漬けが一番口に合っているように思います。 しょうゆとみりんの他に少々の砂糖をいれると味に深みが出てより美味しくなる(より食べやすくなる)かもしれません。

 

 

シモバシラ 氷の花

霜柱(シモバシラ)は、冬期の気温が氷点下になるときに、地中の水分が毛細管現象によって地表にしみ出して柱状に凍結したものですが、草花にも「シモバシラ」という名前の植物があります。 シモバシラは地際に氷の花(結晶)をつくることからこの名前が付けられました。
この現象は、外気温は氷点下になっても、地中は落葉によって保護されて根が活動できる地温を保っているため、根から吸い上げられた水分が枯れた茎からしみだし、冷たい外気に触れて凍っていくことでつくられていきます。

「シモバシラ」という植物を知ってから、一度は見てみたいと思っていたのですが、そのときが今冬やってきました。 札幌は通常11月中下旬から雪が降り始めるので、シモバシラの氷の花は、少しの降雪でも雪の中に隠れてしまうし、気温が上がれば解けてしまうので、この現象を見るには夜温がマイナスで、しかもその前夜に雪が降らなかったときがチャンスなのです。 なので、札幌でこれを見る機会は限られているのです。
以下の表は、今冬11月28日~12月1日までの気温。 札幌管区気象台

月日 平均気温 最高気温 最低気温 降雪 積雪 (cm)
11月28日 5.1 12.1 0.3
11月29日 -2.1 -0.8 -4.2
11月30日 -4.3 -3.2 -5.2
12月 1日 -3.2 -1.3 -5.0

11月28日は最高気温が12.1℃まで上昇して11月下旬にしては暖かい日でした。ところが翌日から最高気温もマイナスの真冬日になり、シモバシラができる条件が整ったようです。 写真を撮った12月1日とその前日に降雪はなかったので、雪はほとんどなくなっていました。

写真は豊平公園の野草園に植えられているシモバシラ。 シモバシラの枯茎を縄で結わえてあります。
2023.12.1
その地際に白い塊が見えます。それが氷の花(氷の結晶)です。

3023.12.1
高さは4~5cmくらいでしょうか。 見た瞬間は枯茎にくっついた雪の塊に見えるのですが、しゃがんで近づいてみると
花弁のような形をしたもの、中央部が空洞になったものなどいろんな形状に結晶化しています。
2023.12.1
ブログに載せているこの写真を豊平公園の関係者に見せると、雪の結晶が一回り大きくなっていると話してくれました。 その方はその前日に観察したようです。

シモバシラは関東以西の山地の林に生えています。特に関東以西の太平洋側は雪が降らないので、シモバシラの氷の結晶を2月頃まで見ることができるそうです。 その間も根から水が上がって氷の結晶が育ち、大きな氷の花が見られる1月上旬では、写真で見る限り10~20cmくらいの高さにまで成長するようです。

高尾山 シモバシラ ⇒ https://www.ces-net.jp/takaovc/?page_id=75

札幌では通常12月上中旬には根雪になるので、大きく育つ氷の花を見ることはほとんど不可能です。 それでは雪の少ない帯広などに植えたら、北海道でも大きな氷の結晶を見ることができるのではないか?と一瞬考えたのですが、このシモバシラは元々暖地性の植物で、帯広のような地下1m近くまで凍り付くような場所ではそもそも生きていけないのです。 すぐにその安易な思いつきを取り消しました。 このシモバシラが豊平公園の野草園で生きていられるのは、札幌が積雪1m近くにまでなる豪雪地帯で、その厚く積もった雪がシモバシラを保護しているのです。

シモバシラの花
2022.10.9
シモバシラは日本特産でシソ科の植物。 草丈は50cm~1m。
シモバシラの茎はしっかりできているので、それが枯れても水を通すので氷の花ができるのだそうです。
2022.10.9
葉は対生で、茎の先端に近い方にそれぞれの基部から穂状に小さな白い花を咲かせます。 豊平公園の野草園では9月下旬?から咲きだすようです。 写真では花が大きく写っていますが、それほど目立つ花ではありません。