フクジュソウ

フクジュソウは、古くから新年を祝うおめでたい花として、鉢花や寄せ植え材料の一つとして使われ、年末から園芸店の店頭に飾られます。
江戸時代の園芸書 “花壇地錦抄” には
「花金色、葩(はなびら)多く、菊のごとし。 葉こまかなる小草なり。 花朝に開き、夕にねむり、その花また朝にひらきて盛り久しき物なり。 元旦草ともふくづく草ともいう。 祝儀の花なり。」
と書かれています。

2020.4.12
豊平公園の野草園に咲いていました。
この野草園では4月下旬にカタクリが満開になります。⇒ カタクリの花
フクジュソウはカタクリが咲く前の4月上旬に花を咲かせます。 写真のフクジュソウの周りに生えている細長い葉はカタクリです。 2015.4.2
写真は民家の庭に咲いていたフクジュソウとクロッカスです。 この両種とも日当たりの良い軒下など雪解けが早く進む場所では3月下旬に開花株を見つけることができます。 おそらく春先最も早く花を咲かせる種類です。 2019.5.11
5月上旬にはもう実をつけます。 そしてしばらくすると他の草花に被われてしまい、夏には地上部はなくなります。
このように早春に花を咲かせ、他の植物が生い茂るころには葉を落としたり成長をやめ、次の春まで休眠してしまう植物のことを “春の妖精” =スプリング エフェメラル、(Spring epemeral)と言うそうです。