タツタソウ 

一昨日(4月26日)、朝起きて、カーテンを開けると土を起こしたばかり畑が真っ白になっていました。 深夜雪が降ったようです。 毎日の早朝散歩で、住宅や道路沿いの雪は解けて普段の景色と変わらないのですが、豊平川に沿って拡がる山肌は、新雪が樹木の細枝1本1本についたときに見られるあの繊細で独特な模様が朝日に照らされて輝いていました。

「暑さ寒さも彼岸まで」という諺?慣用句?がありますが、これは、冬に大陸からの寒気が日本を襲うのは春の彼岸までで、それ以降は南からの暖気に被われて、冬の寒さは来なくなり、夏は大陸の高気圧に押されて太平洋の高気圧が東へ後退し、秋の彼岸以降は夏のような蒸し暑い日は来なくなる ことを意味しています。
しかし、これは日本の関東以西の話で、北海道は4月に入っても相変わらす大陸からの寒気の影響で雪が降ることがあります。 先日(4月26日)の雪は、正に大陸の寒気が入ってきたのです。
札幌の中心部にある札幌管区気象台の気温は、最高気温;8.5℃、最低気温;
1.0℃、でした。 我家は札幌の郊外にあるので、最低気温はマイナスになっていたのでしょう。

豊平公園の野草園(公園北部できたえーる側)にタツタソウの花が咲いています。 2021.4.27
写真では、タツタソウの株数も少なく、ちっちゃな株なのでどこに植えてあるのか分りづらいです。 茶色の葉に薄紫の花が咲いている株を確認できますか?
その横の別の一画には、カタクリとエゾエンゴサクが一面に咲き誇っています。
 ⇒ カタクリの花
2021.4.27
タツタソウの花。 春に芽を出すと花茎を伸ばし、葉を開くと同時にやさしい青紫色の花を咲かせます。 草丈は5~6cm程で株状でコンパクトにまとままり、ロックガーデンに最適の種類です。 2021.4.27
すでに花の終わりかけの株は小さなタネをつけています。 2021.4.27
花の咲くころのタツタソウの葉は赤みを帯びた茶色で、独特の色合いを持っています。 それが大きくなるにつれて褪色して緑色を増します。
⇒ ヤグルマソウ

<余談>
私は、タツタソウはその名前から日本に自生しているものとばかり思っていたのですが、調べると、朝鮮半島北部、中国北東部、ロシアのアムール川流域など相当寒い地域に自生している植物のようです。
ちなみに、「タツタソウのタッタは日ロ戦争時の軍艦の名前に由来し、その艦の乗組員が採取したのにちなむ」のだそうです。(園芸植物大辞典) この花が日本に移入されたのは120年弱前のそれほど遠い昔ではないのですね。