エドウィン・ダン記念公園(その2):冬

先週の日曜日(1月25日)、妻を地下鉄真駒内駅に送ったついでに、天候も良かったので、エドウィン・ダン記念公園に立寄ってきました。
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先週は雪が断続的に降り続き、30cmくらいの降雪があったのでしょうか、公園は真新しい雪におおわれ、公園に人が入った気配がほとんどありません。
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一筋の線が園路に沿って伸びています。 近隣に住んでいる方でしょうか、雪をかき分けて道筋をつくっていました。
中央の針葉樹はプンゲンストウヒ。
夏場は 枝は水平に延びているのですが、この時期は雪の重みで垂れ下がっています。
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カツラ
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カツラは雌雄異株で、冬場になると雌株の実殻が目立ちます。
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エドウィン・ダン記念館裏手にある“コナラ”。 手前の樹は“オニグルミ”
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2015.1.25
エドウィン・ダン記念館と“※オンコザクラ”
※ “オンコザクラ”については、カテゴリー:〇サクラ類 「サクラはどのようにして生きているのか」 を参照して下さい。
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園内を流れている真駒内用水路も雪におおわれています。
雪面に浮かぶ樹木の陰がおもしろい。
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公園内の斜面を利用して、子供達がスキーやそりで遊んでいます。

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エドウィン・ダン記念公園

今回は、このブログ、樹まぐれ日記のプロフィールに出てくるエドウィン・ダン記念公園の紹介です。場所:南区真駒内泉町1丁目
008 エドウィン・ダン記念公園2014.4.19
4月中旬、まだ公園のところどころに雪が残っています。園路の両サイドに高く伸びる樹木もまだ冬の気配です。写真左側の柵に沿って真駒内用水、右側が公園東側斜面になります。
014 エドウィン・ダン記念公園2014.5.4
園路沿いのエゾヤマザクラが咲いています。中央の樹木はプンゲンストウヒ。
018 エドウィン・ダン記念公園 カツラ2014.5.4
公園東側斜面を上がりきったところに植えられたカツラ。写真下のほうに白い建物が見えます。エドウィン・ダン記念館です。
015 エドウィン・ダン記念公園2014.5.4
農業用水として真駒内川から取水した真駒内用水は、エドウィン・ダン記念公園で池となり、公園を抜けると真駒内団地を縦断して自衛隊真駒内駐屯地に入っていきます。
012 真駒内用水真駒内用水の説明版
037.jpg2014.5.9
公園南側の樹木 前面右側がオニグルミ、左はキハダ
1-031 エドウィン・ダン記念公園
東側斜面下園路沿いに生えている野草(ニリンソウ、エンレイソウなど)
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エドウィン・ダン記念館横にあるオンコザクラ(と呼ばれています)。イチイの幹の途中からエゾヤマザクラが生えています。
右のカテゴリー 〇サクラ類 2012.5.11 サクラはどのようにして生きているのか? を参照してください。詳しく説明してあります。
<エドウィン・ダン記念公園について>
エドウィン・ダン記念公園、旧称真駒内中央公園は、北海道が昭和35年(1959年)~昭和48年(1974年)にかけて団地を整備したときに造成された公園です。札幌市に当公園の管理が引き継がれたのが昭和41年ですので、その2~3年前につくられたのでしょうか? 公園ができてから約50年が経っています。
真駒内団地は日本の団地造成の中でも早い方です。同じ頃に大阪の千里ニュータウンの整備が行われていますが、その計画はその当時として画期的な欧米の都市計画理論―病院・商店街・学校・公園などの施設を適正に配置し、そこに住む生活者を大事する近隣住区理論、緑化関係で言えば、車と出会わないで散策できる緑道でまちをつなぐなど―が取り入れらたことです(その後の団地造成で普通に取り入れられている手法です)。
この団地造成で特徴的なことは、大きな木の存在の教育的意義を重視するイギリス流の考え方を参考に、学校や公園が整備されていることです。それは、その当時この真駒内にある大きくて立派な「樹を取り入れて学校をつくろう」という構想が持ち上がり、「真駒内にるある大きな木は新しいまちづくりの核となる」という理想が掲げられて、その考えが学校や公園を整備する中で取り入れられたことです。(谷代 久恵著“真駒内物語”参照)
具体的には、曙中学校のグランドに堂々と立っている樹齢300年以上のハルニレや真駒内南小学校北側にあるミズナラ(北海道保存樹:推定樹齢:350年)、かしわ木公園※1のカシワ、若葉公園※2のオニグルミなどです。そのほかの公園でも、その当時あった大きな樹を伐採しないで公園が整備され、今でもその樹が残っていると思われる公園がいくつもあります。
※1.2:かしわ木公園、若葉公園ともに街区公園(当時の児童公園)
以上のような考え方で公園が整備されていますので、エドウィン・ダン記念公園もその当時生えていた樹々が多く残されています。幸いにもエドウィン・ダン記念公園は旧河川地の湿地帯であったため、窮余の策として公園にされたところだそうで、特に、公園内を流れる真駒内用水路の東側斜面はハルニレ、オオバボダイジュ、キハダ、キタコブシ、イタヤカエデ、コナラなどの大きな樹が生えています。おそらく、それらの樹はその当時からある樹なのでしょう。その樹林下はありきたりな芝生ではなく、ニリンソウやエンレイソウなどの野草が今でも生え残っています。その意味で、面積は2.4haのそんなに大きくない普通の近隣公園でありながら、札幌に元々生えている草木が多く残っていて、それらが当時の姿を思い起こさせてくれる貴重な公園ではないでしょうか?。
また、当公園には北海道の酪農の父であるエドウィン・ダンの写真などが展示されている記念館※1があり、そこは、地域の人々が彼の業績を後世に伝えるためなどに集う、地域の人々にとって大切な施設となっているようです。
※1:エドウィン・ダン記念館は、その文化的価値が評価され、平成12年(2000年)に、国の登録有形文化財に登録されたほか、平成19年(2007年)には国の近代化産業遺産に認定され、同年、第13回札幌市都市景観賞も受賞しています

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