オオバアサガラ

 2013.7.6
森林総合研究所北海道支所(豊平区西岡)の樹木園にあるオオバアサガラ。 2013.7.6
フジのように花房が垂れさがる。 長さは20cm近くあり、色は純白。 開花期は6月下旬~7月上旬。 花房が垂れさがる姿は涼しげで、夏向きの樹木。 公園に1本くらいあっても良さそうな樹です。
 
2011.7.8
花は枝の先端に円錐花序の細長い花序つけ、長さ20cm近くになり、下向きに純白の小花を多数つける。
 
2011.8.13                                         2010.8.15
オオバアサガラの果実。 開花後1ヵ月を過ぎると、果実は淡黄色~褐色に変わっていく。 果実表面は白い密毛に被われ、触ると少し粘つく。
2010.8.15
この種の同属にアサガラがあり、それよりも葉は大きいのでオオバアサガラ、幅約10cm、長さは20cm程、花はアサガラより小さいようです。

本州の宮城、山形県以南、四国、九州、中国中部の温帯山地に分布し、渓流沿いの日当たりのよいところに多い。 高さは約12mになり、6,7月にアサガラよりやや小さい白花をつけ、果実は細長くて毛が多く、10本の稜がある。(世界の植物) 2013.6.30
写真は三吉神社(南1条西8丁目 電車通)にあるオオバアサガラ。 ビルの谷間のような場所に植えられているので環境が良くないのか、かろうじて生きている状態。

この投稿を書くために植物の総合的な事典をいくつか調べたのですが、園芸植物大辞典と最新園芸大辞典には検索ページにその名前が見当たらず、園芸百科事典は名前はあっても、そのページを開くと写真だけで説明文は無し。 北海道樹木図鑑にもありませんでした。 私が実際にこの樹を見たのも、上述の森林総合研究所と三吉神社、それに北大植物園の3ヵ所だけで、公園や街路樹等公共施設の樹木や個人の庭などでは見たことがないので、オオバアサガラは北海道はもちろん本州でもそれほど一般的な樹木ではないようです。

しかし、「樹に咲く花」には詳しい説明がありました。

〇 分類 :エゴノキ科 アサガラ属
〇 分布 :本州、四国、九州(中北部)、中国中部。
〇 生育地:山地の谷沿いに多い。
〇 葉  :互生、長さ10~20cm、幅5~8cmの楕円形。先短くは尾状にとがり、縁には腺状の微鋸歯がある。
〇 花  :6月頃、枝先から垂れ下がった複総状花序に白い花を多数つける。 花序は長さ13~20cm。 花冠は長さ6~7mmで5深裂し、星状毛がある。 雄しべは10個、花冠より長く、花糸の内側に毛がある。 雌しべは1個。 花柱は雄しべより少し長く、長毛がある。