リシマキア (その1)

2020.6.28
この花を始めて見たのは今から30年?以上前で、鮮やかな黄色が印象に残っています。 そのときに教えてもらった名前がリシマキアでした。
2020.6.28
この植物は、茎を地面に這わせて伸びる匍匐性です。 公園や建物の外構植栽のグランドカバーとして使われています。 2019.10.28
秋口になると写真のように紅葉します(鮮やかさはいまいちですが・・・)。

ところが、街中を自転車で走りまるようになり、街路樹桝や個人の庭先に植えられている植物、また郊外の道端に生えているものなどの見ているうちに、リシマキアにはいろいろな種類、横に這うのではなく立生のものもあることがあることが分かってきました。
2017.6.27
これは、立生のリシマキア。 名前はリシマキア プンクタタ。
欧州、西部アジア原産の、花壇用に欧米で普通に栽培されている種類。
草丈は60cmぐらいで穂状ではなく、黄花が茎の先の輪生した葉のもとに咲く。
花期は6~8月。
(園芸大百科事典)
2017.7.6
これは、葉が斑入りのリシマキア。 上述のリシマキア  プンクタタの園芸品種 アレクサンダー。
2017.7.18
写真は、リシマキア キリアタ 品種名 :ファイアー クラッカー

リシマキア・キリアータは、北アメリカのカナダ南部、アメリカに広く分布するサクラソウ科オカトラノオ属(リシマキア属)の多年草。 分布域は、湿原や河川の流域、池の畔などで、湿り気のある土壌を好んで自生。
花期は6月~8月。 花は分枝した上部の茎の葉の付け根から花柄を伸ばし、花径1㎝程度の黄色い花を咲かせ、5枚の花弁を持ち、花弁の基部はやや赤みを帯びます。
葉は先の尖った卵形で、表面には葉脈が浮かび、葉柄を持って対生。茎は真っ直ぐに上に伸び、上部で分枝して花を咲かせながら草丈60~120㎝程度に成長。
基本種の葉色は緑葉ですが、赤紫の葉色の品種「ファイヤークラッカー」がよく流通している。(ウェブページ ガーデニングの図鑑)

などの種類を見つけました。
リシマキアはワクラソウ科オカトラノオ属(Lysimachia属)で 世界の温帯と亜熱帯に約100余種分布し、数種を花壇用まれに切花用に栽培する。 耐寒性の多年草、まれに低木状で、茎は直上または匍匐する。(最新園芸大辞典)
なので、
上述の地面を這う匍匐性リシマキア、この学名は
リシマキア ヌンムラリア(Lysimachia nummularia)です。 種の学名をつける場合に,ラテン語でその属の名と種の名とを組合せ二名法で表わすので、リシマキア(Lysimachia)が属名で、ヌンムラリア(nummularia)が小種名になります。

この地面を這うリシマキアという植物は属名のみの、片手落ちの名前を付けられて、一般に流通するようになったのです。 ピッタシくるような新しい名前も思いつかず、そうかと言って、学名通りのリシマキア ヌンムラリアでは長ったらしくて読みにくく、ピンと来ない名前なので、属名だけですっきりしているリシマキで流通させたのでしょう。
最近の園芸店には多種多様な植物が店頭に並べられていて、ラベルを見ると聞いたことのない名前に遭遇します。 おそらく、それらはリシマキアと同じように、手っ取り早く属名でだけで、またそれ以上に簡略化した名前で売られているものもあるのだと思います。