ニガナ  ハナニガナ

札幌はやっと本来の初夏らしい気候になってきました。 6月は気温の低い日が多く、6月の平均気温より5月の方が高かったんじゃないか と思うくらい今年の6月は寒かったような気がします。反対に、5月が暖か過ぎたかもしれません。
札幌管区気象台によると、
・平成29年5月の平均気温:14.4℃     過去30年の5月の平均気温:12.4℃
・平成29年6月の平均気温:16.0 ℃    過去30年の6月の平均気温:16.7℃
これを見ると、今年の5月が異常に暖かく、6月が低かったということでしょうか。 それでも、自分で感じる暑い寒いの感覚的なものは、5月は平年より暖かかった、6月にストーブを焚いたこともあり、異常に寒かったという印象です。 実際に現れる数字と肌で感じる感覚では違いがあるようです。

自転車で街中や郊外を走ると、道端には赤黄白といろんな花が咲いています。 5月からタンポポ、クローバー、6月に入るとブタナ、コウリンタンポポ、 ヒメジョン、シナガワハギ、7月に入るとノラニンジンが幅を利かせます。 これら道路縁でひときわ目立つ雑草のほとんどが外国から入ってきた帰化植物です。
今回のブログは帰化植物の雑草のようで、そうでない北海道の自生種ニガナのお話です。
2017.6.29
写真は南区真駒内泉町にあるエドウィン・ダン記念公園
園内を自転車では走っていると、草むらの中に、ぼんやりと黄色い花のようなものが
見えます。
2017.6.29
近づいて見ると、タンポポに似た黄色い花が群生して咲いています。 調べてると、ハナニガナであることが判りました。
この10年、この公園には四季を通じて月に2~3回は来ているのですが、ニガナがこのように群生して咲いているのを見るのは初めてです。 2017.6.29
ハマニガナはニガナの変種で、頭花をつくる舌状花は、7~10個ある(ニガナは5個ほど)。茎は枝分かれして高さ50cmほど。 葉は茎を抱くようにつき、縁の所々に尖った歯牙がある。葉や茎をちぎると名前のように白くて苦い汁を出す。(北海道 山の花図鑑 藻岩・円山・八剣山)
とあり、エドウィン・ダン記念公園のニガナはハナニガナのようです。
同図書には、ハナニガナはあるのですが、当然あると思っていたニガナが載っていないので、「新北海道の花」で調べると、「広義のニガナの中で最も目にする多年草」と書かれています。私の住んでいる南区では、普段見ることができるのは、ニガナではなく、ハナニガナのようです。

エドウィン・ダン記念公園は、真駒内団地南西側の縁?にあたり、真駒内川と真駒内団地の間に挟まれた低地につくられています。 その中央に真駒内用水路が縦断して流れているのですが、このハナニガナの群生して咲いている場所は、用水路と公園の東側斜面の間です。 この場所は、近隣公園にしては珍しく春から初夏にかけてニリンソウやエゾエンゴサクなど北海道に自生する野草を見ることができます。