リュウキュウツツジ

4月下旬からゾムラサキツツジやアカヤシオなど早咲きのツツジ類が開花して、それらが終わる頃にヨドガワツツジがピンクの花を咲かせます。 その花弁が萎れるころ、レンゲツツジやヤマツツジが咲き始めます。そして、それらに続いてリュウキュウツツジが今ちょうど見頃を迎えています。
  2014.6.1                 2014.6.3
左:北海道庁内園地池畔のリュウキュウツツジ
右:ホテル ロイトン札幌の外構植栽(中央区北1条西11丁目)

例年、リュウキュウツツジは満開時に株全体が真っ白い花で被われるのですが、ところが今年はどうも様子が違うようです。 2019.5.27
前年度の降雪の少なさが影響したのでしょうか?、枝先の葉が茶褐色になって枯れている株を見かけます。 リュウキュウツツジは本州(関東以西?)では常緑樹のようですが、北海道樹木図鑑には半常緑樹と書かれています。 しかし、札幌では多くの葉は冬期間も残っているようです。 なので、降雪が少なく寒乾風にさらされるとこのように枯れあがるのでしょう。

2019.5.30
札幌で見かけるリュウキュウツツジは白花ですが、それ以外に桃色系など多くの園芸品種があるようです。 花の大きさは5cm前後で、花の基部やがくに腺毛(液を出す)があるので触れるとねばつきます。

リュウキュウツツジは、キシツツジとモチツツジの雑種ともキシツツジの変異種ともいわれている。 形質から見ると、キシツツジとモチツツジの雑種と思われるが、キシツツジに非常に近いもののようである。(園芸植物大辞典)


2011.6.4
写真はキシツツジの品種 ’ わかさぎ ‘ 。 写真では花色は白に近いように見えますが、実際は薄紫というかほんのりのピンクがかっていて、大変上品な色合いの花です。
葉の形状や毛が密生しているのはリュウキュウツツジとよく似ています。

  2019.5.27

リュウキュウツツジの葉の表裏には毛が密生。 キシツツジ ‘ ワカサギ ‘ の葉も同様に密生。

〇 キシツツジ ( R.ripense )
九州、中国、四国に分布し、おもに河川の上・中流域の川岸に自生しているのでキシツツジの名がつけられた。
〇 モチツツジ(R.macrosepalum)
近畿地方を中心に東海地方から四国、中国にかけて自生する大型のツツジ。 葉やがく片などに腺毛があってねばるのでモチツツジの名がある。
(園芸植物大辞典)