ニリンソウ

2020.5.7
写真は山の斜面(藻岩山の裾野)に生えているニリンソウ。 場所は中央区南29条西11丁目当たり(福住桑園通を西に進み、ミュンヘン大橋を渡って国道230号線を横切り、その先200~300m左手の山裾)
2020.5.7
山麓の林のふちや、やや湿った林内に生える多年草で、群落をつくります。 市内の少し自然の残っているところでよく見かけます。
このニリンソウは、カタクリやフクジュソウと同じで、春早くに芽吹き、シナノキやイタヤカエデなどの樹木が新葉を出す前、春早くに芽吹き花を咲かせます。
それらの樹木が葉を展葉して頭上が薄暗くなり、他の草花が成長してニリンソウを被うようになるころには、ニリンソウはちゃんと実もつけて、今年の仕事を終え休眠に入ります。 このような植物を西洋ではスプリング・エフェメラル(<Spring ephemeral>=春の妖精)と呼んでいます。 2015.5.3
中島公園内日本庭園の一角に生えているニリンソウ
2015.4.30
花は1~4個つき、大きさは2.5cm前後。花弁状のがく片が5~7枚あり、形は変異が大きい。(新北海道の花)
花弁は退化してないようです。

北海道では一般にフクベラといっている。 セリやミツバなどとともに代表的な春の山菜であるが、芽出しの頃は毒草のトリカブトに葉が似ているばかりではなく、同じ場所に生えるので、戦争中の野菜不足のときにトリカブトを混ぜて食べ、中毒騒ぎをおこしたことがあった。 葉の形は大変よく似ているが、摘みとったあとの切り口が、水々しい淡緑で円形であればニリンソウであり、淡桃色で三日月形であればトリカブトである。 なお、白い梅の花に似た花が咲いていれば、間違いなくニリンソウである。(コタン生物記)

和名は二輪草。1株に2輪の花がつくので、この名がついたが、1輪や3輪の花がつくものもある。 くせのない淡泊な味で、北海道で人気のある山菜。 林の中や沢沿いの斜面に群生する。 
芽出しどき、ニリンソウとトリカブト(猛毒)は葉がそっくりで、時に混生するので注意が必要。白いつぼみや花のついたものだけを採取すること。(庭や野山の毒草ハンドブック;札幌市保健所)