ベニシタン(その3)

厳寒期の1月に葉をすべて落とした枝先に赤い実をつけていたベニシタンも、3月にすっかりそれもなくなり枯枝だけになりました。5月上旬に新芽を吹き、いつの間にか緑の生垣になっていました。
002 ベニシタン2014.6.8
そして、6月上旬、小さなかわいいピンクの花を咲かせます。
001 ベニシタン2014.6.8
花の大きさは5mm強でしょうか。
002 ベニシタン2014.6.10
石積みの天端に張り付くように生えています。赤っぽく見えるのが花です。

にほんブログ村 写真ブログ 植物・花写真へ
にほんブログ村

ベニシタン(その2)

昨年10月11日のブログ“ベニシタン”で、この樹(株)を常緑性又は半常緑性と記したのですが、ウェブサイトや他の樹木辞典を調べて見ると、「中国西部原産で、常緑樹だが、道内では落葉することがある」とか、「関東以西では常緑であるが、それ以北では落葉する」などと書かれています。それで、我が家の近くにあるお宅の生垣を再度見てみました。
赤字2016.1.22
この写真では、赤い実が真冬でも残っているのがわかるだけで、葉についてははっきりしません。
赤字22016.1.22
近づいて撮ると、このように見えます。所々枝の間に黒っぽいものが見えます。これが葉のようです。ほとんど落葉して、ほんの少し残っている葉も黒く枯死しています。札幌ではやはり落葉樹のようです。
冬芽2016.1.22
樹木の種類を見分けるには、夏場は葉を見て判断します。花が咲いていれば最高です。しかし、花の咲いている期間は短いので、大抵の場合、葉を見て見分けようとします。冬場は、特に札幌のように寒い地域では落葉期が長いため、樹形、樹肌、枝の出方、樹肌に残る皮目、対生か互生かの葉のつき方や葉痕、冬場でも残っている樹上の実殻、そして、冬芽でその樹種を見分けようとします。特に冬芽は冬場の樹種判断に最も確かな材料です。
しかし、このベニシタンの冬芽は、とても小さく特徴のない在り来たりな冬芽です。それよりも、鮮やかな赤い実でベニシタンだとわかるのです。
〇 名前の由来
明治初年に渡来した流通名で、鮮紅色の実が木を染めるようにつくことから古くに紅色染料に用いたインド原産のシタンなぞらえたと推察します。(木の名前:岡部 誠著)

にほんブログ村 写真ブログ 植物・花写真へ
にほんブログ村

ベニシタン

いつも通勤途中でお目にかかるベニシタンの生垣です。
023 ベニシタン(赤字)2013.10.6
赤い実が朝日に照られて一層赤く輝きます。 生垣でも見かけますが、グランドカバーとして使われています。
024 ベニシタン(赤字)2013.10.6
ベニシタンの学名はCotoneaster horizontalis(コトネアスター ホリゾンタリス) で、小種名 horizontalis は英語の horizon、地平線、水平線の意味です。札幌の場合、降雪量が多く、しかも根雪の期間が長いこともあって、地面に張り付くように枝を伸ばしているベニシタンを見かけます。正しく Horizonな植物です。
017 ベニシタン(赤字)2011.10.21
実の大きさは、5~6mmほどで、9月になると、この赤い実に気付きます。花は6月頃咲くので、毎年写真を撮ろうと思っているのですが、ついつい忘れてしまします。何しろ小さくて目立ちません。
樹木事典には、葉は常緑性又は半落葉性と書かれていますが、我家の近くにある生垣はどうだったのか、年中葉をつけているような気もしますが、いまいちはっきりしません。今冬と来春はしっかり確認するする必要があります。
<余談>
ベニシタンは、盆栽や鉢花にされますが、これと似た、赤い実をつけるピラカンサも鉢花で見ます。このピラカンサは、ベニシタンと同じバラ科で、葉はベニシタンに比べて細長く、棘があります。本州では庭木や生垣に使われているようですが、札幌では見かけません。露地では冬を越せないのでしょうね。
以下は“園芸植物大事典”より抜粋
〇 ベニシタン
ベニシタンの仲間(コトネアスター属=小さい赤い実をつける仲間)ヨーロッパに自生するものもあるが、大部分は中国中部から西部、ヒマラヤに分布し、日本には自生種はない。ベニシタンはこの仲間(コトネアスター属)では最も普及している種(しゅ)で、日本には明治初年に導入されている。中国西部原産
〇 ピラカンサ
常緑性低木で、ヨーロッパ東南部からアジアにかけて6種が自生。日本では、ピラカンサ属のいくつかの種(しゅ)を総称して“ピラカンサ”とよんでいる。日本で栽培の多いのがヒマラヤトキワサンザシ、トキワサンザシ、タチバナモドキの3種であるが、近年は種間交雑により改良された園芸品種が出ている。

にほんブログ村 写真ブログ 植物・花写真へ
にほんブログ村