ショウマという名がつく草花

2017.9.2
キレンゲショウマ 豊平公園野草園に咲いています。 開花期は8月下旬~9月。 草丈は1.5m前後。
2017.9.2
この花は、長く伸びた茎の先に数輪黄色いの、花弁の先を少し広げる遠慮深い咲き方で、ポツンポツンとまばらに咲きます。 花弁を手で触るとふっくらと少し厚めの5枚花弁で釣鐘状です。

キレンゲショウマ:ユキノシタ科 キレンゲショウマ属
Kirengesyouma.palmata
自生地:本州の紀伊半島、四国、九州の山地に点々と分布

2016.6.12
ヤマブキショウマ 北大植物園
草丈は1m50cm程、太い根茎を持つ多年草。

ヤマブキショウマ:バラ科 ヤマブキショウマ属
Aruncus dioicus var. kamtschaticus
自生地:北海道、本州、四国、九州
  2016.6.12
ヤマブキショウマの花は、茎先小花が長い円錐形または円柱形に並び、下から咲いていく。 花序の大きさは30cm以上?になり、黄白色の小さな花を多数つける。この花は雌雄異株で、雄花の雄しべは花弁より長く、雌花には3個の雌しべがつくのだそうです。
写真右のヤマブキショウマの小花は雌花のようです。

2016.7.8
トリアシショウマ 北大植物園
トリアシショウマのトリアシは、丈夫で真っ直ぐな茎を鳥の足にたとえた(日本の野草)や、花の形ではなく、若芽の頃に茎の先端から出る3枚の葉の閉じた姿が、鳥の足に似ている(webページ:四季の山野草)などと出ていますが、私がこの花を見て、なるほどトリアシ(鳥足)だなと思ったのは、花の形状です。 写真の花は満開に近いですが、これの少し前、つぼみが膨らんで今咲こうとする状態のとき、鶏の足に似ていると思ったのですが・・・・・・。

トリアシショウマ:ユキノシタ科 チダケサシ属
Astilbe odontophylla
自生地:北海道、本州(中部・北部)

2017.9.21
サラシナショウマ  豊平公園野草園
豊平公園の野草園で今ちょうど、これから咲こうとしています。 細長い穂に咲く白い小花が咲き出しています。 花の見頃は9月20日過ぎ。 草丈は2m近くになり、花穂の長さは30cm以上。 その長い花穂は風にたなびくように、何かを追い求めるようにしなやかに伸びる。

サラシナショウマは、山地の林縁や林中に生え、草原やお花畑にも見られる。 環境に応じて草姿はずいぶん変化する。 北海道の草原では高さ1.5mを超え、茎の上部や花序はよく分岐している。 高山の草原にはえるものはせいぜい50cmくらいで、分岐しない。(世界の植物)

サラシナショウマ :キンポウゲ科 サラシナショウマ属
Cimicifuga simplex
自生地:北海道、本州、四国、九州の落葉樹林下若しくは草原

2019.5.16
ルイヨウショウマ 豊平公園樹林 2019.5.16
草丈は40~60cm、花穂の長さは10~15cm程で小花を密生して咲かせる。
ルイヨウショウマのルイヨウは類葉で、ショウマはサラシナショウマのことで、サラシナショウマの葉によく似ているのでルイヨウショウマなのだそうです。

ルイヨウショウマ:キンポウゲ科 ルイヨウショウマ属
Actaea asiatica
自生地:北海道、本州、四国、九州の山林内

〇 ショウマ類(升麻類)について
ショウマと言えばアイススケートの宇野昌磨くんのショウマが浮かんできます。 ここに出てくる植物の名前につくショウマは漢字で書くと「升麻」で、その意味は、日本においてはキンポウゲ科の植物であるサラシナショウマとその近縁種の漢方での名称なのだそうですが、上述の植物はキレンゲショウマを除いて、科が異なるのに小花を穂状に付ける共通項があるのです。
そんなことが気になって調べてみました。 以下はウィキペディア ショウマ(植物名)からの抜粋です。 興味のある方は読んでください。

サラシナショウマはキンポウゲ科の草本であるが、その根茎生薬として用いる際の名がショウマ(升麻)である。しかし後述のように類似の別種も使われるため、本種のそれは真升麻、あるいは黒升麻とも呼ばれる。漢方では解熱解毒剤の効果があるとされ、身熱、無汗、咽喉腫痛などに用いる。なお、サラシナはこの植物の若葉を煮て水にさらして食べたことによる。

バラ科ヤマブキショウマユキノシタ科トリアシショウマもやはり根茎を生薬として用い、これもやはりショウマと呼ぶ[。これらや、そのほかにアワモリショウマチダケサシなども本種の代用として薬用に用いられ、サラシナショウマのそれと区別する場合には赤升麻といわれる。これらは形態が似ているだけで、同じ効果は期待できないという[6]。ただし、このうちのチダケサシ属のものには一定の薬効成分があるとも言うが、民間利用の域にとどまる。赤升麻(せきしょうま)は別名を紅升麻(こうしょうま)とも言う。なお、和名のアカショウマはトリアシショウマの基本変種という扱いである。

これらは科や属が異なるものも、以下のような共通の特徴があり、とてもよく似て見える。科が異なるので、花の構造などは基本部分で大きく異なるのであるが、何しろ個々の花が小さいので、簡単に見て取ることは難しい。
・根茎があって、花茎以外には立ち上がる茎はない。
・葉は三出複葉に細かく割れている。
・花は穂状に咲くか、または枝分かれがあっても茎に沿って小さな花が沢山並ぶ。
・個々の花は小さく、花弁ははっきりせず、雄蕊が多数突き出して見える。

※ キレンゲショウマの名前の由来は、レンゲショウマに似ていることから名づけられた。 ⇒ レンゲショウマ