トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性(その4)

2021.5.3
5月上旬。 バルブの横から赤い新芽(花芽)が出てきています。 2021.5.20
5月20日、芽出しから2週間ちょっとで満開になっていました。

タイリントキソウ(春咲きのプレイオネ属)は、「冬は基本的に最低温度3~5℃前後を目安に保温します」(みんなの趣味の園芸;NHK出版)と書かれており、台湾の高山に自生しているとはいえ、一般的には札幌のような亜寒帯に属する地域での越冬は無理と考えられています。
しかし、我家の近くにあるこのタイリントキソウを昨春と今春の2回、開花するのを見て、しかも、この場所に植えてあるトキソウの状況からもう何年もこの場所で越冬してきているようなので、おそらく、タイリントキソウは過湿にならないなど条件さえ整えば札幌のどこでも育つのではないかと思っています。

⇒ トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性
⇒ トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性(その2) 
⇒ トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性(その3)

 

トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性(その3)

⇒ トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性
⇒ トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性(その2) 

11月9日の投稿(耐寒性(その2))で、タイリントキソウの葉が黄色くなっていること、この持主はこのまま露地で冬越しをさせるのではないか ということを載せました。

それから1ヵ月余が過ぎ、その場所に行ってみると、
2020.12.12
写真のようにブルーシートより少し厚めのビニールシートでおおわれていました。
これをすることで、タイリントキソウの越冬可能性が高まるかどうかはいまいち疑問ですが、何もしないより何かで被ってやることの方がタイリントキソウにとって良いことは確かです。
個人的には、何もしないでも越冬するのではないか? と思ったりもします。
それにしても来春が楽しみです。

 

 

トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性(その2) 

⇒ トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性

上記は今春に投稿した記事です。 その内容は、「タイリントキソウは札幌で越冬するか?」ということでした。
それから半年弱が過ぎて、今日は11月9日、昨晩からみぞれが降っていて、今朝カーテンを開けると、庭のダイコン、キャベツ、ハクサイは雪を被っていて、辺り一面が白くなっていました。

ダリアやカンナ、球根ベゴニアなどの球根類、ゼラニームやインパチェンスなどの草花類、ハイドランジア、アザレアなどの木本類、それら札幌では外で冬を越せない植物は掘り上げられて屋内で管理されます。 今はそのぎりぎりの時期です。
もし、上記タイリントキソウの持ち主が、それが越冬できないと思っているのなら、掘り起こして室内に取り込んでいるはずです。
今日、それを確認しに行くと、タイリントキソウの葉は雪に覆われていました。 おそらく、このままの状態で冬を越すのでしょう。

2020.11.3
写真は雪が降る前の11月3日に撮っています。

今春、このタイリントキソウの花が咲いているのを見たときも、春に球根を植えて花を咲かせた気配はなかったので、おそらく、ここのタイリントキソウは露地で越冬させたようです。

<余談> タイリントキソウの冬越しについて

〇 冬の越冬温度は5℃~10℃です。晩秋から早春にかけては落葉して完全休眠に入りますので日に当てる必要はありません。室内に取り込んで凍らせないようにすれば冬を越すことができますが10℃程度の気温をキープできた方が春の比較的早い時期に芽を出し秋までの生長期間が長くなるので、より充実した大きな球茎に育てられ花付きが良くなります。(ヤサシイエンゲイ)

〇 防寒:タイリントキソウなど春咲きのプレイオネ属は、冬は基本的に最低温度3~5℃前後を目安に保温します。
(みんなの趣味の園芸)

 

 

 

トキソウ(タイリントキソウ) 耐寒性

2020.5.25
毎朝の散歩で見つけました。 この辺りは散歩以外でも時折り通るのですが、しかも、この地に住んで30年以上経つのですが、この花を見かけたのは初めてです。 2020.5.25
タイリントキソウはタイワン(台湾)トキソウと覚えていたのですが、ネットでタイワントキソウで検索すると、タイワンではなくタイリンで出てきました。
2020.5.25
タイリントキソウ(Pleione formosan)は古くより台湾から導入された球根性のランで、台湾以外では中国南部にも分布します。中国大陸では標高600~1500m、台湾では1500~2500mの森林内にある腐植質が積もった岩場や崖に生えています。
春に新芽が伸び出すとともに、花径5~7cmの花が咲きます。花は1つの芽に通常1輪、花弁は薄い赤紫色で、唇弁はふつう乳白色に薄茶色の斑紋があります。球根(バルブ)からはふつう2本の新芽が伸び、茎の頂点近くにムカゴがつきます。葉は1枚だけつき、長さ15cm前後のササの葉のような形で、縦じわが目立ちます。この葉は秋に落ち、そのころには親球も根も枯れて、新しい球根だけになって休眠します。
(webサイト みんなの趣味の園芸より抜粋)

ご近所さんのタイリントキソウの球根は濃緑色で、その頂点に小さくて丸いものがあります。 おそらく、これがムカゴなのでしょう。
ムカゴとは、植物の栄養繁殖器官の一つで、わき芽が養分を貯え肥大化した部分のこと。主として地上部に生じるものをいい、葉腋花序に形成され、離脱後に新たな植物体となる(ウィキペディア)
なので、それで増やせるのでしょうかね?。

ヒマラヤトキソウ  緑のセンター(豊平公園)の展示会(盆栽展)で。
タイリントキソウと同属(プレイオネ属:Pleione maculata)で、ブータン、ビルマ、中国南部、インド(アッサム、キッシム)などヒマラヤの近辺が原産なので、ヒマラヤトキソウの名で出回っているようです。

〇 タイリントキソウの耐寒性について
タイリントキソウは台湾(亜熱帯)の1500~2500mの高地に自生する種なので、ある程度の耐寒性を備えていると思うのですが、さすが札幌(亜寒帯)で越冬するのは無理と思っていました。
しかし、先日、近所の庭先でタイリントキソウを見つけて、「これって越冬するの?」と意外に思いながら写真を撮って帰ってきたのです。
しかし、この種は越冬が無理と思っているので、ダリアやカンナのように秋に掘り上げて春に植え直したか?と思い、植えてある場所を再度確認したのですが、そのような様子はないのです。 その場合は、土は柔らかで雑草など生えていないのですが、そこは球根の間からスギナが出てきていて掘り返すなど土をいじった気配はなく、長年そこで越冬しているようなのです。
パソコンで調べてみても、北海道でタイリントキソウを庭で育てている話題は皆無。
このご近所さんのタイリントキソウには、11月に入る頃、防寒のために落葉で被ってやるとか、何か箱のようなもので囲ってやっているのでしょうか? 越冬をどのようにしているのか?、今冬確認する必要があります。