キクイモ(その6) それは美味しく食べられるか?

キクイモはヨーロッパでは主に家畜の餌として利用されていた?いる?ようですが、日本でも終戦後の食糧不足時には需要はあったようです。 しかし、ジャガイモやサツマイモに比べて味が劣るために食糧不足が解消すると自然と食べられなくなったようです。
ところが近年、このキクイモが機能性表示食品として見直されるようになりました。
ジャガイモは炭水化物であるデンプンを多く含んでいるのですが、キクイモはジャガイモのでんぷんと同じ炭水化物の仲間であるイヌリンを多く含んでいます。  デンプンは人間の消化器官で分解吸収されて体を動かすエネルギーなどの栄養源となります。 一方、イヌリンは人間の消化器官では分解されず、大腸内の細菌の餌になる食物繊維に分類され(ただし、ウシやウマ、ブタなど草食動物ではイヌリンは胃で消化されて栄養源となる)、キクイモにはそのイヌリンが15%ほど含まれています。
このことから、キクイモは血糖値の上昇を抑える効果があり、天然のインスリンとも呼ばれ糖尿病や心疾患の予防食材や便秘の改善に役立つとして注目されています。
これらの理由から、キクイモをつくってはみたのですが、どのように料理すると美味しく食べられるのか?分からないので、パソコンで調べました。 食べ方はいろいろあるのですが、とりあえず、以下の3種類に挑戦してみました。
①味噌汁の具
②キクイモチップス
③しょうゆ漬け

①の味噌汁の具としては、キクイモの下処理が悪かったのか?はっきり言って美味しくないです。サトイモとジャガイモを2で割ったような中途半端な柔らかさで、キクイモ自体の味があるようなないような、もう少し言えば、独特の臭みみたいなものが少し出るようで、もう一度食べたいとは思わない味噌汁になりました。

②のポテトチップスは、2つの方法で作ってみました。 一つは油で揚げる方法、もう一つはレンジでチンする方法です。 前者はポテトチップスのようにカリッとはならず、少し時間を置いたフライドポテトのように柔らかくなります。 味の方は美味しいとまではいかないまでも、まあまあというか、食べられるという感じです。 もう一つのチンする方法は、キクイモを2mm程の輪切りにして、それをボールに入れてサラダオイルと塩を適当に混ぜ合わせて、レンジで10分ほどチンしました。パリッと焼き上がりまあまあ美味しいか?というところですが、ポテトチップスやサツマイモチップスには及びません。 しばらく食べていると歯と歯茎の間にキクイモチップスがこびりつくのが難点です。

2023.11.22

 

③しょうゆ漬けは、同量のしょうゆとみりん、細かく刻んだショウガを鍋に入れ、少し中火で煮詰めて冷ましてからタッパーなどの容器に入れて、そこに2~3mmに輪切りにしたキクイモを漬け込みます。一晩冷蔵庫で寝かせたら食べられます。 味はしょうゆとみりんがしみ込んだカリッとした食感の漬物というところです。 時々朝食に4~5枚小皿に出されても、抵抗なく食べ続けられる一品です。

2023.11.22
キクイモのt食べ方は、しょうゆ漬け、チップスの他にきんぴら、味噌漬けなどたくさんあります。 それに加えて、それぞれの食べ方にも調味料の種類や入れる量が違ったりと作り方にもいろいろあるようです。
もし、キクイモを手に入れる機会があれば、その辺りはパソコンを参考にして美味しいキクイモ料理をつくってみてはいかがでしょうか。

 

キクイモ(その5) 収穫 

キクイモの収穫時期は10月下旬以降と言われていますが、我家のキクイモの葉が黄色に変わってきたので、11月5日にイモを収穫しました。 4月11日に種芋を植付てから5か月弱です。
キクイモ(その1) 種芋
キクイモ(その2) 種芋植付け
キクイモ(その3) 芽出し
キクイモ(その4) 開花
2023.11.5
キクイモは茎が肥大したもので塊茎といい、ジャガイモやヤーコンがこれに当たります。サツマイモは根が太くなった塊根です。
しかし、写真を見ると根の先が太くなったように見えるのです。でも、それは茎(地下茎)から伸びた先にできたイモのようです。
2023.11.9
キクイモについた土を落としてガレージで保管
収穫量は4.4kgでした。 1kgの種芋を植えて4.4kgの収穫なので大して増えた感じはしません。 確かに植えた場所が、午後は全く陽が当たらず、植える場所の南側直近に高さ50cm程のブロック塀があり日当たりの悪い、少しひんやりする場所なので、作物をつくる場所としては不良に近い場所です。 ジャガイモは毎年1.5kgの種芋を植えて30kg収穫できるので、キクイモの生産性は元々ジャガイモやサツマイモに比べて低いのかもしれません。
それで、Bingチャットに尋ねると、1本(1つのイモ?)から3~4kg収穫できるといっています。今回は13個の種芋(合計1kg)を植付けているので30kgは穫れていいはずなのですが、今回の収穫量の少なさは、ただ単に植える場所が悪かっただけのようです。

〇 キクイモの形状
2023.11.9
写真は今回収穫したキクイモの形状です。 細長いもの、ごつごつしたもの。丸いものなどバラバラで「キクイモはこういう形です」というものがないのです。 ジャガイモやツマイモは「この形状がこのイモなんだ」というのがあるのですが、キクイモにはそれがないのです。 作り方が悪いのか?、植えた場所が悪いのか?、その原因は判りませんが、このイモには元々そのような性質、なんだかわからない形なってしまう特性を持っているように思えるのです。

〇 キクイモの保存方法
サツマイモを長期間保存するには、それを出荷する農家さんや業者さんは、温度14℃、湿度は90%以上の場所に厳密に保管していて、そうすると1年以上持つので、時期をずらして順次出荷できるようです。 我家でも10月上中旬に収穫したサツマイモを日陰で4~5日乾燥させ、それを新聞紙に包んで11月上旬まで車庫に保管し、それ以降の外気温はサツマイモにとって寒いので、室内の温度を低くしている部屋(冬期間の室温は13~17℃?)に取り込みます。 そうすると4~5月まで焼き芋で美味しくいただけます。 ジャガイモは7月末に収穫後段ボール箱に入れて、建物に組み込まれた車庫に保管すると3月までは料理に使えると我家の名シェフが言っていました。
それではキクイモはどうでしょうか? キクイモは長期保存が効かない作物のようで、常温で保管した場合は1週間程度とのこと。 この常温で1週間というのは、関東以西の話で、キクイモは10月下旬~11月上中旬?に収穫するので、関東以西のその頃の平均気温は15℃前後で、室温は20~24℃くらいではないでしょうか。 それと、工業、医療、食品など各分野で 「常温」の捉え方が違うのでどれが正しいか?は一概に言えないのですが、とりあえず、当ブログでは「常温」を関東以西の11月上旬の室内の気温(20~24℃?)と考えます。
キクイモは常温で1週間しか持たないのですが、札幌ではその頃の外気温は9℃前後です。 11月中旬以降は最低気温がマイナスになる日もあり、関東以西に比べると、保存期間は長くなると思います。 しかし、冷蔵庫でも2週間程度とあるので、ジャガイモやサツマイモに比べて保存性はかなり低いようです。
キクイモは札幌で越冬するので冬期間土中に埋めておけば、春まで食べられます、と思うのです。 しかし、それを料理に使うたびに雪を除けて土を掘り返すのはそれなりに大変なので、収穫後、確りした箱に土を入れてその中に埋め込み、ガレージに保管すれば春先まで持つのではないか?と思うのです。 それで今冬は、掘り取り後少し日数は立っていますが、とりあえず、発砲スチロールで試してみようと思っています。 次回は、「キクイモは美味しく食べられるのか?」についてです。

 

キクイモ(その4) 開花

2023.10.3
10月に入ってやっとキクイモの花が咲きました。 種芋を4月11日に植え付けているので、開花まで約6ヵ月弱を要しています。 草丈は2.5mくらいに伸長。 建物と建物の間に植えているので横風が強く流れ、倒伏するので簡易な支柱をしています。
2023.10.3
キクイモは名前のとおりキク科に属し、花の中央に橙色の頭花をつけ、周辺に黄色の舌状花をつけます。花の大きさは8cm程。 花弁の枚数は写真では10枚ですが、10数個つけるものもあります。 花の形状(花弁の長さや幅など)も違いがあるようです。  ⇒ キクイモ

2023.10.3 2023.10.3

⇒ キクイモ 種芋
⇒ キクイモ(その2) 種芋植付け
⇒ キクイモ 芽出し

キクイモの収穫は11月上旬と考えています。

キクイモ(その3) 芽出し

2023.5.27

2023.5.27
キクイモの種芋を3月に購入してガレージで保管していました。 そして、4月9日に庭に植えつけました。 植付後1ヵ月程の5月10日?頃からぽつらぽつら新芽がでてきました。

2023.5.27
植えつけてから50日弱経つのですが、草丈はまだ10cmあるかなしかです。 これが花の咲く9~10月には3m前後のなります。
葉の大きさ・形状は成長した株とほとんど同じようです。
2023.5.27
これはジャガイモ。 5月1日に種芋を植え付けました。 植え付けてから3週間ほど経つ頃から土の中から芽が出始めます。

<キクイモはどれくらい収穫できるか?>
ジャガイモの10a当たり場合、
・種芋 100~150kgが必要で、これは1個当たりの重さが28g
(我家で植えた種芋は1.5kg購入して30個あったので1個当たり50g)
・4,500~4,800株植える
・収穫量は約3,200kg
なので、3200kg÷125kg=25.6kg
ジャガイモを1kg植えると約25kg収穫できることになります。
しかし、これはプロが栽培した場合で、家庭菜園では20kg収穫できれば良しとすべきでしょうか?

ジャガイモで1kg植えると25kg収穫できるので、キクイモもそれに似た数値で収穫できるのではないか?と思っています。 とりあえず、20kgを推定収穫量にします。

キクイモ ⇒ キクイモ 種芋
キクイモ ⇒ キクイモ(その2) 種芋植付け

 

 

 

キクイモ(その2) 種芋植付け

キクイモを植え付けました。
3月26日にインターネットで購入した種芋を車庫に保管しておいたのですが、気温も上がってきたのでそろそろ植えようと思って保管しておいた袋を開けると、案の定、芽出ししていました
] 2023.4.11
2023.4.11
写真のキクイモ左右に白いポッチのようなものが見えます。 これが芽です。 その基部から細長い紐のようなものが数本出ていますが、それが根です。

2023.3.26
購入したキクイモを何もしないでそのまま植えると、1つのキクイモからたくさんの芽が出てくるのでハサミで分割しました。
1個のイモに丸いぼこぼこがいくつかありますが、おそらくそれらからそれぞれ芽が出てくると思うのです。
2023.4.11
写真はキクイモをハサミで割った断面です。 剪定ばさみで刃をイモに入れると、裂けるようにパリッと割れてしまいます。
植える面積が狭いので、出てくる芽の数を意識して切ったというより、植える面積に合わせて数合わせて切った感じです。
ジャガイモは種芋が大きい場合、1個を50g程度に分割し、1~2日切り口を乾燥させてから植付るのですが、今回のキクイモは切断後半日程しか乾燥させていないので、ほんのちょっと心配です。

2023.4.11
写真は植え付け前の配置間隔の確認です。イモとイモの間隔は30cmほどです。園芸用ショベルで10cm程の深さの穴を掘って植え付け、5cm程土を被せました。
ウェブページで調べると、キクイモは酸性を嫌うらしく、とりあえず、倉庫に残って苦土石灰をまいておきました。

キクイモ(菊芋学名Helianthus tuberosus)は、キク科ヒマワリ属の多年草。別名はアメリカイモ、ブタイモ、カライモ(唐芋)、サンチョーク、エルサレムアーティチョーク、トピナンブール[4][5]北アメリカ原産で、世界中に外来種として分布している。夏に黄色い花を咲かせ、地中にできる塊茎は食用になる。(ウィキペディア)


⇒  キクイモ 種芋

⇒  キクイモ

<追記>
Bing AI(Chat-GPTと同類のもの)で、「キクイモ」、「生態系被害防止外来種」で検索すると、以下の回答が出てきました。

キクイモは、1859年に日本に導入された外来種で、食用、アルコール原料、家畜飼料、観賞用として導入されました。しかし、在来種や畑作物との競合が問題となっており、河川敷や農耕地で雑草化しています。また、数種の虫や菌の寄主となっています1生態系被害防止外来種ストにも掲載されており、我が国の生態系等に被害を及ぼすおそれがある外来種リストに含まれています2
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※生態系被害防止外来種;外来生物法の要注意外来生物が2015年に廃止され、生態系被害防止外来種に変更になった。