キカラスウリ

2018.8.18
豊平公園の宿根草園を区切る生垣仕立てのキカラスウリ、それとも、生垣を被いつ
くしたキカラスウリ?。


2018.8.18                                                     2018.8.25

夏の日が沈み、夕やみがぜまるとともに花が咲き始め、花冠の5個の細裂する裂片が完全に伸びきるが、まもなく縮みはじめ、夜の10時頃にはすでに咲き始めたころの精彩はなく、翌日の朝にはほとんど縮んでしまう。
(世界の植物 カラスウリより抜粋)

上の写真2枚は、左が午前11時半頃、右が午後2時ちょっと前に撮っています。カラスウリの花はどの状態を咲き始めというのかいまいちわかりませんが、豊平公園のキカラスウリは午前11時半頃には咲き始めているように見えます。 午後2時には、ひげのような細長く伸びる花弁は完全に伸びきっていませんが、8割方咲いているように見えます。 夕方には完全に花弁のひげは伸びきるように思えます。 北海道では本州より少し早めに咲き始めるのでしょうかね? 次回見るときは、夕方薄暗くなってからのようです。

キカラスウリは雌雄異株なので、雌花と雄花があります。 「新北海道の花」では以下のように記しています。
雄花は総状花序につき、花冠は径10cmほどで5つに裂け、裂片の先は多数の糸状に細裂する。 雌花は地味で葉腋に単生。

⇒ 総状花序   ⇒ 葉腋

上記の記述(雌雄の違い)を知っていたら、現場でしっかり確認したのですが、今では後の祭りです。 しかし、「新北海道の花」の説明からすると、今回撮ったものは、雄花のようです。

<余談>
キカラスウリはウリ科で、自生地は渡島半島までで、札幌までは来ていないようです。

 

 

 

プラタナス  プラタナスグンバイ


2017.8.26                                                          2018.8. 25
写真は、大通公園(4丁目)から中央区西5丁目線の街路樹プラタナスを撮っています。 左側が昨年、右側が今年です。
昨年の街路樹プラタナスは葉が白っぽくなっています。 原因はプラタナスグンバイです。 ところが今年はこのプラタナスグンバイによる葉の白化は少し治まってきて
いるようです。
2018.8.25
しかし、近づいて見ると、やはり葉は白化(黄化)しています。 プラタナスグンバイによる葉を吸汁する被害が少し和らいだということようようです。 札幌でこの現象を最初に気付いたのは2013年で、その年は写真(2017年)よりさらに白化(黄化)は酷く、夏場にも関わらず大通公園の芝生には白っぽい葉があちこちに散らばっていました。 その葉裏を見ると、透明な羽を持ったプラタナスグンバイが這いずっていました。 その翌年以降も葉の白化は続いていたのですが、少し落ち着いた、治まってきたのは今年で、発生年から5年が経ちます。

⇒ プラタナス プラタナスグンバイ 2013年9月

3~4年前に札幌でマイマイガが大発生しました。 公園の樹木が丸裸になったり、早朝に散歩すると街路灯の下に無数のマイマイガが地面を覆ったりしているのを目撃しました。 しかし、それも2年程で治まっています。 マイマイガに関しては、10年単位で消長を繰り返すようです。 その原因は、寄生バチや病原菌、ウイルスなどの天敵に寄生された幼虫が大量死して大発生が治まるとのことのようです。

カンボクやケヤマハンノキなどは、ハムシに葉を食害され夏場にほとんど丸裸されている樹を時折見かけます。 しかし、毎年その樹が丸裸にされることはなく、ある年は別の樹が酷く食害されていたりと、一様ではありません。

これらの現象を見ていると、ハムシの方も、一度食害された樹木は体力(樹勢)も衰えているので、葉が美味しくない(栄養が少ない)ことを知っているのではないか?と思ったりもします。 確かに、ハムシにとっても、大家さんを殺しては元も子ありませんから、その辺の加減は分っているのでしょう。

その意味で、ここ数年のプラタナスグンバイによるプラタナスの被害について考えると、マイマイガのパターンではなく、おそらく、カンボクやケヤマハンノキのパターンではないかと思っています。 グンバイムシは葉を吸汁しすぎるとプラタナスの樹勢が弱ることを知っているので、、ここまでなら大丈夫と言うような、ある程度の折り合いが分ってきたのではないでしょうか?
さて、来年はどうなりますか?

 

 

エゾニュウ


2018.7.28                               2018.8.11                              2018.8.11
写真は、南区柏ケ丘、国道452号の法肩から撮っています。 場所は、石山陸橋から真駒内橋に向かって進み、400~500m進んだ辺り、国道と真駒内川の間にある斜面です。

2018.8.18                                                      2018.8.18
写真は、国道から斜面を降りて、法尻から撮っています。
国道沿いの斜面、柏ケ丘9丁目、10丁目辺りに生えています。
写真右のエゾニュウの草丈は3mくらいありそうです。
エゾニュウとよく似たセリ科植物、アマニュウやヨロイグサがありますが、これらに比べて、エゾニュウの茎の太さや花のボリュームは別格です。
2017.8.17                                                        2011.8.7
高いもので3mほどになる巨大な1稔性の多年草(数年間、花をつけずに成長し、最後に開花、結実して枯れるもの。 一回結実性ともいう)。 茎は中空で直立し、上部で分岐する。 葉は2~3回の3出複葉で小葉はさらに裂け、裂片の基部は軸に流れ、葉柄基部は大きく膨らんだ肉質の鞘となる。(新北海道の花)


2011.7.23
北大植物園のエゾニュウ。 見学者の2倍程の草丈。 右は葉柄基部の拡大写真。

 

 

チョウセンゴミシ(その2)  

今年の5月30日にチョウセンゴミシを投稿しました。
このチョウセンゴミシは、花の咲き方が雌花だけの年があったり、雄花だけの年があったり、雌花と雄花が同時につく年があったりで、その年によって雌花と雄花のつき方が異なるらしいのです。
昨年は花は咲いたのですが、赤い果実は生りませんでした。 おそらく、雌雄いずれかだけの花が咲いたのでしょう。 今年も花が咲いたのですが、昨年と同様に赤い果実は生らないのだろうと思っていたのですが、あにはからんや、赤い実が4房程なっていました。   ⇒ チョウセンゴミシ 性転換
2018.8.20
5月の開花時期は樹木の枝葉が伸びていなかったので、朝夕いつの時間帯でもチョウセンゴミシの葉や蔓を確認できたのですが、8月も下旬になると日の暮れるのが速いのと草木が繁茂して、暗闇に近い藪のような中でこの実を見つけました。写真はその翌朝7時頃撮っています。

 

 

アブラガヤ

2018.8.18
豊平川のサイクリングロード横に生えていました。 正確には、石狩川河川敷です。 南区真駒内南町にある真駒内川緑地で、真駒内川から取水している用水路の周辺湿地にも、このアブラガヤが生えていました。
アブラガヤはカヤツリグサ科ですが、イネ科やこのカヤツリグサ科、単子葉類の仲間は、花が見栄えがしないために面白みがないというか、取っつきにくく、名前を覚える気がしないのですが、このアブラガヤは苦労しないで名前を頭に入れることができました。 名前のせいでしょうか?、花が終わった後の褐色の穂が目立つためでしょ
うか?
2018.8.18
写真の右側、アーチ橋のように見えるのは、石狩川の水位観測所。

油茅。 花の穂が油色(褐色)を帯び、油くさいことから名づけられました。 馬が好んで食べることから愛馬草ともいわれます。 草丈100~150cm。茎は、三角柱状。(北海道の野の花)