プルーン(その5) 黒斑病?

今年9月1日(月)のブログで、我家のプルーンの葉が7月始め頃から 落ち始めたこと(早期落葉)について書いています。  あれから1ヶ月が過ぎました。その後もプルーンは葉を落とし続け、今ではほとんど残っていません。果実も落ち続けるので、少し早めですが、ほとんど収穫し終えています(例年は9月下旬~10月上旬)。 しかし、食味は酸っぱさはいつもどおりなのですが、甘味がのっていません。 はっきり言っていまいちです。 やはり、甘味を付け加えるためには、葉でつくる糖分が必要なのです。それが今年はできなかったようです。
Exif_JPEG_PICTURE2014.9.27   写真左下の文字 “プラム” は間違っています。

一昨年も昨年も早期落葉はあったように思います。しかし、それほどの症状ではなかったのだと思います。  農薬は殺虫剤のみで、殺菌剤は不使用。 これが今年の大きな被害につながったのだと思います。
Exif_JPEG_PICTURE
2014.10.1   写真右下の文字 “プラム” は間違っています。
早期落葉する葉は、葉の周辺部と葉脈に沿って褐色になっています。葉が部分的に欠損しています。  この症状が、何が原因で起こるのか分からなかったのですが、それらしき記載のものが“新特産シリーズ プルーン:農文協”に載っていました。
黒斑病(おそらくこの病気と思うのです。)
1 病気の症状(病徴)
プルーンにける黒斑病の病原菌は、モモのせん孔細菌病ならびにニホンスモモの黒斑病と同一の細菌である。葉、果実、枝に感染する。葉に感染すると、葉脈に沿って茶褐色の不整形病斑を生じる。病斑が古くなると葉に穴があき、早期に落葉する。果実に感染すると、亀裂のある数ミリの黒色病斑を生じヤニを漏出する。枝に感染すると、黒色で亀裂のある病斑を生じる
2 病原菌
病原菌は、枝に発生した病斑付近や潜伏感染して越冬する。越冬した病原菌は、春に新たに形成された枝病斑から雨滴によって葉、新梢、幼果へ一次感染する。 一次感染した葉や果実の被害部からは、病原菌の雨滴により分散して、二次感染する。5~6月の降雨の多い時期に発生しやすく、風あたりの強い地帯では発生が多くなる。
3 防除
細菌病のため薬剤散布による防除には限界があり、園地の菌密度を減らすための環境整備が必要となる。 枝病斑のせん除や暴風対策が重要となる。薬剤散布は5月上旬~中旬、5月下旬~6月上旬に行う。
上述の1~3を踏まえて、以下の処置をしようと思っています。
・今秋、落葉を集めて土に埋める。
・来春(3月下旬~4月上旬)、剪定時に、切り落とした枝を畑に放置しないで処分する
・剪定後、石灰硫黄合剤を散布する。
・今秋、堆肥を鋤き込む(理由:今年は実をつけ過ぎたことと早期落葉のため、樹が弱っている)

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プルーン(その4):真夏に落葉

今日から9月です。我家のミニ家庭菜園は、キュウリ、ミニトマト、ナス、シシトウなどの野菜類は収穫期も終盤を迎え、あと半月ほど、9月中旬で終わります。
果樹では、アロニアを8月下旬の23日に収穫しました。今、毎日天日に当てて干しアロニアをつくっています。洋ナシ“ブランディ”は9月10日前後に収穫しようと思っています。しかし、今年jは、12~13個実がなっているのですが、ほとんどシンクイムシに食われて、果実の表面がでこぼこになっています。ひょうたん型の果実もすこし歪(いびつ)に見えます。来年から袋かけをする必要がありそうです。リンゴは10月中下旬に収穫します。害虫の被害はないのですが、今年は玉が小さいようです。
そして、今日の本題、プルーンです。これは、例年、9月下旬ごろから収穫します。この時期の果実は、色だけ見ると食べられそうですが、まだ硬く甘みものっていません。
1-001 プルーン2014.8.31
今年は、6月に行う摘果の量が少なく、果実をたくさん付けすぎたようです。毎年、収穫前にある程度落果するのですが、今年は例年になく多いようです。そして、もう一つ、例年と違うのは、夏場に落葉するのです。
1-002 プルーン2014.8.31
この時期にしては、葉の数が少なく、太い主枝が見えます。通常の年なら葉に隠れて見えません。
1-003 プルーン2014.8.31
よく見ると、葉の周辺が褐変しています。それがだんだんと葉の中央部まで拡がり、
1-005 プルーン2014.8.31
そして、最期にこのように落葉してしまいます。
葉の裏を見ると、アブラムシがついているようですが、これは落葉と関係ないようです。
今年の夏が、異常に暑く乾燥したとか、、雨が多くて過湿になったとか、そのような果樹の生理に影響を及ぼすような異常気象は起こっていません。6月に札幌管区気象台開設以来の長雨がありましたが、結果的には、多少の日照不足で終わり、その期間の雨量も多くも少なくもなく適量でした。今年の気候(気象)は全体を均せば普通の年でした。
この樹が枯れることはないと思うのですが、来年にどのような影響を及ぼすのか?、少し心配なのです。
この病気、一体なんでしょうかね? いろいろ調べたのですが、これといった適当な回答が見つかりません。
もし、このような症状について、ご存じの方は教えていただければありがたいです。

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プルーン(その3):プラムとプルーンの違い

「花も葉っぱもよく似ているけどプラムとプルーンはどう違うの?」と問われると、この2種とも自宅の庭にありながら、なかなか答えが出てきません。うっぅーんと悩みながら、「同じバラ科で、食べるとみずみずしくて甘酸っぱくておいしいのがプラム、カリフォルニア産のドライフルーツとして売られている、鉄分の多いのがプルーン」とこれぐらしか頭に浮かんできません。それで、調べてみました。受け売りの情報ですが簡単にまとめてみました。
プラムは、江戸時代後期~明治時代にかけて日本スモモの優良品種がアメリカに渡り、そこで品種改良された後に、今度は「プラム」という英名で日本に移入されたもので、プラムとスモモは同義語です。
スモモ(プラム)には、①中国原産の日本スモモと②西洋スモモ(ヨーロッパスモモ)があります。
①日本スモモは、「古事記」や「日本書記」に李(スモモ)の名で出ており、古い時代から栽培されています。江戸時代には各地で栽培されていて、明治時代になって、「牡丹李」(甲州)や「寺田李」(京都)などの優良品種が出てきます。そして、大正時代に「サンタローザ」、「ビューティ」といった品種が導入されています。これらは、明治時代にアメリカに渡り改良された後に日本に戻ってきたものです。
現在、スーパーなどの店頭で見られるスモモ(プラム)の品種は、日本で改良された大石早生や太陽、アメリカに渡り品種改良されたソルダム、サンタローザなどが代表的なものです
②西洋スモモ(ヨーロッパスモモ)
プルーンは、西洋スモモの中でも干しスモモ(ドライプルーン)に適する品種のことを言います。
※西洋スモモ(Prunus domestica):コーカサス南部からイラン北部の原産で、ヨーロッパへはローマ時代に入り、夏季に乾燥する地中海沿岸部地域を中心に栽培されている。多くの品種の親となっており、乾果および加工用の品種が多く、貯蔵用果実をとる目的で栽培される。(「世界の植物」より)
プルーンは乾燥したプラムです。全てのプルーンはプラムから出来ますが、プラム全てがプルーンにはなりません。種(たね)のついたまま乾燥させて発酵しないプラムだけがプルーンとなります。しかし、全てのプラムがそうなるわけではありません。(カリフォルニアプルーン協会のホームページより)
1-053 プラム スピノーザスモモ(赤字)2012.5.27
スピノーサスモモ:株高は約1.5m。果実は直径1.5cmほどの小さなスモモ。原産地は北アフリカ、ヨーロッパ。食べてみるとひどく酸っぱくえぐみがある。これもプルーンになるセイヨウスモモの一つなのでしょうかね。
1-062 スピノーサスモモ2012.9.29 森林総合研究所

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プルーン(その2)

1-RIMG0029.jpg2013.4.5
我家のプルーンです。植えてから16~17年程?経ちます。樹高は3m弱、幹径は約10cmです。20年近く経って初めて7kg程収穫できました。それ以前は、虫がついてほとんど収穫できなかったのです。しかし、やっと自分なりの栽培方法を会得?して、ある程度の収穫ができるようになりました。プルーンは20~30グラム/1個当たりですので、昨年は300個弱収穫したのでしょうか。
生食だけでは食べきれないので、近所や職場におすそ分けをしたり、ドライプルーンをつくってみたり、残りを冷凍保存して、ときどきおやつ代わりに食べました。冷凍保存のプルーンは甘みの少ない固めのシャーベットみたいであまりお勧めではありません。ドライプルーンについて興味のある方は、当ブログのカテゴリー「プルーン:ドライプルーンを作ってみました」を参照してください。
1-RIMG0021.jpg2013.4.5
上の2枚の写真は剪定後の樹姿です。雪の上に枝が落ちていません。切り取る枝(徒長枝)がほとんどなかったのです。以前は徒長枝が木の中央部からかなり出てきていたのですが、昨年はほとんど出ませんでした。それまでは実が生らない分、葉で出来た養分が徒長枝に回っていたのでしょう。言い方ををかえると、昨年は徒長枝を出せないほど実をつけすぎたのかもしれません。プルーンを栽培する農家さんが、樹齢17年の木でどれくらい収穫するのかは知りませんが、7kg程度ならそれほど収穫量として多い数字ではなく、むしろ少ないように思います。農家の方は、収穫後に堆肥を入れて土作りを、春先には実生りをよくするために肥料を施して実を多く生らしています。私のように土作りをしない、肥料もほとんどやらない放任栽培では、これぐらいの収穫でも木にとっては負担になるのかもしれません。今年は、もう少し強めの摘果ときちんと肥料を施してみようと思っています。
※摘果は1~2度行っているのですが、果実が小さいため、どうしても多めに残してしまうのです。
冬芽 ~ 新葉 ~ 開花
1-RIMG0031(赤字)2012.4.5
プルーンの冬芽
1-018 プルーン(赤字)2011.5.25
プルーンは開花と新葉の展開が同時期であることと、花の大きさが1cmほどと小さめなため、同じバラ科のサクラやウメのように樹冠全体が花で覆われるような咲き方ではなく、葉の合間でひっそりと咲き、知らない間に終わる控えめな花です。
1-068 プルーン(赤字)20112.5.17
Data
・科名 バラ科
・属名 サクラ属
・学名 Prunus domestica
・分布 西アジア コーカサス地方

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プルーン:ドライプルーンをつくってみました。

1-049 プルーン2012.9.8
我家に、植えて16~17年程経つプルーンがあります。品種は「サンプルーン」か「シュガー」のどちらかなのですが、ラベルををなくして忘れてしまいました。10年?程前から実をつけるようになっています。毎年、開花終了後の5月下旬と6月~8月上旬に、2~3回薬をかけているのですが、気がつくと、糸のような細い透明な液体が垂れ下がる実が多いのです。カメムシによるものかな?と思ったりもしながら、その原因は分からないまま現在に至っています。
しかし、今年は薬をかける時期を開花中に変えてみました。その理由は、我家にはプルーンのほかに小さい樹ですけれどウメとナシなどがあり、それらの開花が終わるのを待って農薬をかけていたのですが、ある人の話では、「果実の場合、春先の開花後の薬かけが一番重要で、花が終わったら直ぐかけなければならない」ということらしいのです。それで、今年は思い切って開花中にかけてみました。開花中にかけると、受粉がうまくいかないことが心配だったのですが。そんなことお構いなしにかけてみました。
心配をよそに、普段の年と同じようにいっぱい実を付けています。農薬による受粉への影響はないようです。
そして、今年は7月になっても、プルーンの実から糸のような細い透明な液体が垂れていないのです。開花中に薬をかけたことが功を奏したようです(それが正しいかどうか不明ですが、自分ではそう思っています。)
これらの結果、今年は食べられる実がたくさん生りました。そんなこともあって、干しプルーンをつくってみました。(本題に入る前の前段が長くて失礼しました。)
1-002 プルーン2012.10.7
約30個 プルーン1個の重さが20g~30gでしょうか。合計約750gのプラムを炊飯器(3合)に入れます。
1-001 プルーン2012.10.7
インターネットで調べると、プルーン2kgに砂糖を500gと書いてあるのですが、甘さ控えめでプルーンの上にパラパラと約100gをふりかけました。そして、炊飯器を10時間保温状態に保ちます。写真は、保温後のものです。
1-003 プルーン2012.10.8
天日に干す前のプルーンです。
1-006 プルーン2012.10.8
天日干し1日目のプルーンです。
1-037.jpg2012.10.11
10月6~8日の晴天三日間、天日干したプルーンです。20~30gあった生プルーンが7~8gになっています。
味は?というと、市販されているアメリカ産のプルーンに比べて、皮に弾力性があり、嚙みちぎりにくいです。しかし、果肉は柔らかく甘酸っぱさがあり、なかなか美味です。
作り方が至って簡単なので、お勧めです。天日干しの良し悪しが味に影響するのなら、今回は好天に恵まれて乾燥(天日干し)がうまくいきましたが、毎年このような天候に巡り合えるかどうかです。収穫をもうすこし早めて、天日干しをするのがいいのかも知れません。

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